スタジオ200

スタジオ200 - 文化と芸術の交差点

スタジオ200は、東京都豊島区に位置する西武百貨店池袋本店内にあった多目的ホールで、1979年にオープンしました。このホールは、先進的で実験的な文化を広く紹介する場として機能し、多くのイベントを開催していました。しかし、1991年にその活動を休止しました。

概要と設立の背景

西武百貨店が設けた「クリエイティブフォーラム館」は、顧客の知的好奇心に応えるために開設され、スタジオ200もその一環として位置づけられました。池袋本館の8階から12階に広がる空間には、ブックセンターであるリブロや音響製品の販売を行うディスクボード西武（後のWAVE）も併設されていました。リブロは、約40万冊の書籍を揃える日本最大級の専門店であり、美術書専門店アール・ヴィヴァンも同施設の一部として存在しています。

このスタジオは、あらゆるジャンルの芸術活動が行われる拠点として、映画や演劇、音楽に関する数多くのイベントを実施しました。具体的には、シネ・ヴィヴァンやシネセゾンといったミニシアターと関連し、演劇分野ではセゾン劇場やセゾン文化財団の支援によって、多様な舞台作品が生み出されました。また、現代音楽祭『MUSIC TODAY』もこの場所で開催され、多くの現代音楽ファンを魅了しました。

主なイベントの紹介

スタジオ200では、多岐にわたるイベントが行われていました。その中でも、特筆すべきいくつかの催しを以下に挙げます。

• - 70年代ノン・シアター・シネマの回顧（1979年）：このイベントは、70年代のノン・シアター映画の歴史を振り返るものでした。
• - 第一回実験映画祭（1981年）：新しい映画表現が次々に登場した場として、多くの実験映画が紹介されました。
• - アニメーション・ニュー・ウェーヴ（1986年〜1989年）：日本のアニメーションの進化をテーマにした一連の上映会で、多様なアニメ作品が集まりました。
• - 大野一雄舞踊公演「蟲びらき」（1988年）：舞踏家による革新的な舞踊作品が披露され、観客に強烈な印象を残しました。

影響を与えた人物と関連施設

スタジオ200の運営には、多くの熱意ある文化人も関与していました。その中には、文化事業部長を務めた紀国憲一、編集長としてスタジオ200ディレクターを担った詩人八木忠栄、実験映画作家の伊藤高志などがいます。また、音楽家の柳下美恵は、学生時代からこの場で活動していました。

さらに、スタジオ200の活動は他の施設にも影響を与え、シードホールやスタジオF、三軒茶屋スタジオamsなど、様々な多目的スペースが展開されるきっかけとなりました。

結論

スタジオ200は、東京都池袋において文化と芸術の発信地として、重要な役割を果たしました。多様な芸術形式や表現が自由に交差する場として、数多くのアーティストや観客に影響を与えたスタジオは、今もなお多くの人々の記憶に残っています。1991年の活動休止以降も、その足跡は日本の文化シーンに深く刻まれています。

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