スターリングラード防衛記章

スターリングラード防衛記章

スターリングラード防衛記章（ロシア語: Медаль «За оборону Сталинграда»）は、ソビエト連邦によって制定された記章であり、主に大祖国戦争中のスターリングラード攻防戦において防衛活動に尽力した一般の市民や軍人に授与されるものです。このメダルは1942年12月22日に正式に導入され、同時に制定されたレニングラード防衛記章、オデッサ防衛記章、セヴァストポリ防衛記章と共にソ連初の記章として位置づけられています。

概要

スターリングラード防衛記章は、1942年のスターリングラード攻防戦において、赤軍や赤色海軍、そしてNKVDの部隊や兵士、さらには民間人を対象に授与されました。この記章は、ニコライ・モスカリョーフのデザインによって創作され、1942年7月12日から11月19日までの期間において市民や兵士たちが示した勇敢な行動に対して与えられます。記章は左胸に装着され、すでに受章したセヴァストポリ防衛記章がある場合は、その下に着けることが求められます。最初の受章者は第64軍を指揮したミハイル・シュミロフであり、受章者の数は1995年1月1日時点でおおよそ759,560人に達しています。

記章のデザイン

この記章は黄銅製で、直径は32mmの正円形です。メダルの表面には、ライフルを構え、戦闘態勢を整える兵士の姿が描かれており、その背景にはソビエト連邦の国旗が波のように広がっています。また、戦車や戦闘機のシルエットも見え、戦場の雰囲気を醸し出しています。メダルの上部には五芒星が飾られ、その周囲には«ЗА ОБОРОНУ СТАЛИНГРАДА»（スターリングラード防衛のために）という文字が刻印されています。裏面には鎌と槌のシンボルが描かれ、さらにその下には«ЗА НАШУ СОВЕТСКУЮ РОДИНУ»（我らが祖国ソビエトのために）と記されています。

また、メダルは五角形の台座に取り付けられており、台座にはモアレ模様の入った24mmの黄色いリボンが巻かれています。このリボン中央には幅2mmの赤色の線が走っており、視覚的なアクセントを与えています。

この記章は、スターリングラードを守るために立ち上がった無数の人々の勇気と献身を象徴するものとして、今でも深い意味を持っています。当時、スターリングラードの市民と兵士たちの協力がなければ、歴史はどう変わっていたか計り知れません。また、メダルは戦争の記憶や英雄の功績を称えるための重要な手段ともなっており、今日までに数多くの人々に引き継がれています。公式な記録によると、スターリングラード防衛記章はその意義を持ち続け、現在に至るまで多くの方々に尊敬されています。

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