スター・トレック BEYOND

『スター・トレック BEYOND』（原題: Star Trek Beyond）は、2016年にアメリカで公開されたSF映画で、シリーズは第13作目にあたります。監督はジャスティン・リンが務め、主演にはクリス・パインが選ばれました。本作は「ケルヴィン・タイムライン」シリーズの第3弾として位置づけられています。

本作の公開直前には、シリーズの重要なキャストであるアントン・イェルチンが不幸にも亡くなっており、その影響が作品にも色濃く映っています。

あらすじ

物語は、宇宙探索の任務を遂行中のU.S.S.エンタープライズの船長、ジェームズ・T・カークが、辺境の惑星フィボナンで行われる和平交渉に臨む場面から始まります。彼は、飽くなき探求と第30歳の誕生日を迎える不安に苛まれながら、ティーナックスとの交渉に挑みます。この交渉は不調に終わり、彼らは襲撃を受けます。

カークは急いでエンタープライズに帰還し、争奪された遺物をセキュリティボックスにしまいました。エンタープライズはその後も任務を続け、クルーたちとの絆を深めてゆく中で、カークは船長として自分の役割に疑問を抱くようになります。

ある日、彼らは物資を補給するために宇宙基地ヨークタウンに立ち寄ります。クルーたちが各々の休暇を楽しむ中、カークはさらに船長職を辞することを検討していました。一方、彼の親友であるスポックも自身の未来について悩んでいました。

その時、ヨークタウンに一機の脱出ポッドが到着します。ポッドには、異星人のカラーラが搭乗しており、彼女の宇宙船が惑星アルタミットに墜落したため、救援を求めます。エンタープライズは彼女を乗せ、そこに向かうものの、思いもよらない襲撃を受けてしまいます。

エンタープライズは壊滅的な被害を受け、カークたちは生き残りをかけて戦います。捕らわれた仲間たちを救出するため、カークと彼のクルーは高度な技術を駆使して闘う姿が描かれ、様々な困難に直面しながらも、仲間同士の絆を大切にし続けます。

さらに驚愕の事実が判明します。敵の指揮官、クラールはかつてエンタープライズの艦長だったバルタザール・エディソンであることが明かされます。彼はその名の通り、連邦に復讐するため、長い間、計画を練っていたのです。この経緯が物語にさらなる緊迫感を与えます。

キャスト

本作には様々な魅力的なキャラクターが登場します。

- ジェームズ・T・カーク（クリス・パイン） - エンタープライズのキャプテン
- スポック（ザカリー・クイント） - カークの親友で、ロジカルな思考を持つバルカン人
- レナード・マッコイ（カール・アーバン） - 医療主任で、カークの忠実な友人
- ヒカル・スールー（ジョン・チョー） - 船の操縦を担当
- モンゴメリー・スコット（サイモン・ペッグ） - エンジニア

製作背景

本作の製作は、様々な経緯がありました。最初の監督候補はロベルト・オーチーでしたが、後にジャスティン・リンが指揮をとります。脚本も多くの執筆者が関わった結果、最終的にサイモン・ペッグとダグ・ユングによるリライトが行われました。

公開と受容

『スター・トレック BEYOND』は、2016年7月に北米で公開され、多くの観客を魅了しました。IMAXや4D版も同時上映され、視覚的な体験が強化されています。

響き渡る音楽と共に、キャラクターたちの成長や冒険が描かれ、観客に感動を与える作品となっています。特に、個々のキャラクターたちの内面の葛藤と仲間との絆が深く描かれている点が、本作の大きな魅力です。

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