スター千一夜

スター千一夜

『スター千一夜』（スターせんいちや）は、1959年3月1日のフジテレビ開局日から1981年9月25日までの約22年半にわたって放送された日本のトーク番組です。略称は「スタ千」で、全6417回にわたって放送され、視聴者に強い印象を残しました。番組は旬の芸能人やスポーツ選手が出演し、日常の話題や社会情勢を取り上げることで親しまれていました。

番組の特徴

放送当初、映画会社による五社協定の影響で、映画スターがテレビで直接出演することが難しかった時代に、本番組は新たな形で著名人を招き入れました。第一回のゲストは長門裕之・津川雅彦兄弟であり、番組の最後に彩りを添えたのが美空ひばりであり、二人はその後のゲスト出演者に多大な影響を与えました。

番組の放送曜日は当初日曜日から水曜日まででしたが、後に月曜日から土曜日に変更され、1974年10月以降は平日毎日19時45分から15分の帯番組として落ち着きました。この時間帯は、フジテレビの看板番組が集まっていたため、特に影響力がありました。視聴者の間では、「この番組に出演すれば一人前」と言われるほどの地位を確立していました。

司会者とゲスト

ユニークな点は、1960年代後半から本業が俳優である司会者が起用されたことです。田宮二郎や石坂浩二、関口宏などの存在が特に注目され、関口は司会者としてのイメージを確立しました。他にも名司会者として吉永小百合などが頻繁に出演し、視聴者の心を掴みました。

スポンサーと視聴率

番組のスポンサーは旭化成であり、企業の新商品情報を即座に伝える生CMコーナーも設けられていました。視聴率は1966年12月1日の回が45.9%という驚異的な数字を記録、これが番組のピークとなりました。また、番組内で行われた1001の倍数回の記念特集も特有の伝統であり、番組の魅力を一層引き立てました。

番組の終焉

1981年9月25日に『さよなら!スター千一夜』として最終回を迎えた理由の一つは、社会のトレンドに合わせた番組編成改革が求められたからで、長年による視聴率の下降や競合番組の増加が影響しました。最終回には多くの著名人が集まり、森繁久彌の詩の朗読が行われ、番組の終焉を惜しむ声が響きました。

番組の遺産

トーク番組の元祖とも呼ばれる『スター千一夜』は、その後のワイドショーやバラエティ番組に大きな影響を与えました。放送後も各種特別版が製作され、再放送や新たな企画が行われるなど、その影響力を現在でも感じさせます。テレビ視聴の流行に関する見方やスタイルの形成にも寄与し、多くの人々にとって大切な記憶として残っています。

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