スティーブ・カールトン

スティーブン・ノーマン・カールトン：メジャーリーグの伝説

スティーブン・ノーマン・カールトン（1944年12月22日生まれ）は、アメリカ合衆国フロリダ州マイアミ出身の元プロ野球選手で、主に投手として活躍しました。ニックネームは「Lefty」で、左投左打のスタイルが特徴です。カールトンはメジャーリーグ史上最多のボークを記録しており、そのキャリアのなかで数々の偉業を成し遂げました。

キャリアの始まり：セントルイス・カージナルス時代 （1965年 - 1971年）

カールトンは1963年にセントルイス・カージナルスと契約し、1965年4月12日にメジャーデビューを果たしました。1966年7月にメジャー昇格し、8月5日のニューヨーク・メッツ戦で初勝利を挙げ、続けてメジャー初完封も達成します。1967年には14勝9敗と活躍し、チームのリーグ優勝に寄与しました。彼はワールドシリーズ第5戦に先発し好投するも、試合は敗戦に終わります。1968年にはオールスターゲームに選出され、13勝11敗の成績を残しました。その後、1969年には19奪三振という当時のMLB記録を達成しますが、不運にも敗戦投手となりました。1971年には20勝を記録し、名投手としての地位を確立します。

フィラデルフィア・フィリーズ時代 （1972年 - 1986年）

1972年、カールトンはフィラデルフィア・フィリーズにトレードされ、彼の真の才能が開花します。同年、27勝（10敗）、防御率1.97という驚異的な成績を残し、最多勝、最優秀防御率、最多奪三振の三冠を達成。サイ・ヤング賞も受賞し、その後も数々のタイトルを獲得しました。特に1977年の23勝や1980年の24勝は記憶に残る成績で、チームをワールドチャンピオンに導く重要な役割を果たしました。1983年には300勝を達成し、1984年には再び活躍を見せましたが、その後は故障に悩まされます。

現役生活の終焉

1986年、カールトンはサンフランシスコ・ジャイアンツと契約し、8月5日に通算4000奪三振を達成した後に引退を発表します。彼の通算奪三振数は、ノーラン・ライアンに次ぐ歴代2位となりました。引退時の329勝は歴代9位であり、左腕投手としても非常に高い評価を受けています。フィリーズは彼の背番号32を永久欠番として掲げ、彼の偉業に敬意を表しました。

引退後の評価

カールトンは1994年に野球殿堂入りを果たし、後世に多くの影響を与えました。彼のキャリアは数え切れないタイトルや記録に彩られており、その技術と才能は高く評価されています。

投手としての特徴

カールトンの武器は、フォーシーム、スライダー、カーブにありました。彼のスライダーは特に変化が大きく独特で「メイド・イン・ジャパン」とも称されました。現役中はノーヒットノーランは一度も達成しなかったものの、6回の1安打完封を記録しています。

人物

彼はマスコミとの関係が極めて少なく、1986年の契約記者会見まで一言も公にコメントしなかったことで知られています。カールトンの野球に対する姿勢やプライベートな選択は、彼の個性を際立たせる重要な一面でした。 彼の人生とキャリアは、今でも多くのファンに愛され続けています。

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