ステイヤーズカップ

ステイヤーズカップ：北海道競馬の歴史を彩る長距離重賞競走

ステイヤーズカップは、北海道で長年開催された地方競馬の重賞競走です。1951年、「農林大臣賞典」として創設されたこの競走は、サラブレッド系3歳以上の馬が出走資格を持ち、長い歴史と伝統を誇ります。農林水産大臣より寄贈賞の提供を受け、「農林水産大臣賞典 ステイヤーズカップ」として開催されることもありました。正賞は農林水産大臣賞をはじめ、複数の賞が贈られました。2014年には、農林水産大臣賞に加え、一般社団法人JBC協会会長賞、北海道知事賞が贈られました。

歴史と変遷

1978年には名称が「農林水産大臣賞典」に変更され、1988年には現在の「ステイヤーズカップ」に改称されました。ホッカイドウ競馬のグレードではH1に格付けされ、2017年時点では現存するホッカイドウ競馬の重賞競走の中で最も歴史が長い競走でした。

当初は札幌競馬場を中心に函館競馬場や岩見沢競馬場でも開催され、距離も固定されていませんでしたが、1990年から2008年までは旭川競馬場（ダート2100mまたは2300m）と札幌競馬場（ダート2400m）で開催されました。2009年からは門別競馬場（ダート2600m）に開催場所が変更されました。

出走資格も変遷を遂げました。2004年まではホッカイドウ競馬所属馬限定でしたが、2005年からは地方全国交流競走となり、他地区所属馬も出走可能となりました。しかし、ホッカイドウ競馬の距離別重賞体系の見直しに伴い、2015年以降は開催されていません。公式な廃止発表はありませんが、現在は開催されていません。

競走条件と賞金

2014年度の競走条件は、出走資格がサラブレッド系3歳以上のオープン、負担重量が別定重量でした。賞金は1着500万円、2着100万円、3着75万円、4着50万円、5着25万円と設定されていました。また、スタリオンシリーズ競走に指定されており、特定種牡馬の種付権が副賞として贈られました。

ステップ・トライアル競走としての役割

ステイヤーズカップは、長年にわたり重要なステップレースとしての役割も担っていました。1988年までは道営記念の前哨戦として秋季に開催されていましたが、1989年からはブリーダーズゴールドカップのトライアル競走となり、優勝馬には優先出走権が与えられました。また、JRA東京競馬場で行われる天皇賞（秋）に向けた北海道ブロック代表馬選定競走としても位置付けられていましたが、2009年の開催日程変更に伴い、これらの役割は終了しました。現在は赤レンガ記念がその役割を引き継いでいます。

歴代優勝馬

数多くの名馬がステイヤーズカップを制覇してきました。2000年までは旧馬齢表記、2001年以降は現馬齢表記で記録されています。競走名も「農林大臣賞典」、「農林水産大臣賞典」、「ステイヤーズカップ」と変遷しています。各年の優勝馬、馬齢、記録などは地方競馬全国協会の資料やJBISサーチなどで確認できます。

まとめ

ステイヤーズカップは、北海道競馬の歴史において重要な位置を占める重賞競走でした。長い歴史、変遷、そして数々の名馬を輩出してきたこの競走は、北海道競馬ファンにとって、かけがえのない存在でした。その歴史と伝統は、北海道競馬の未来へと受け継がれていくでしょう。 今後の北海道競馬の発展と、新たな重賞競走の誕生にも期待が高まります。

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