ストーマー装甲車

ストーマー装甲車の概要

ストーマー装甲車は、イギリスのアルヴィス plc社によって設計された高性能な装甲車です。この企業は現在、BAEシステムズ・ランド・アンド・アーマメンツの一部となっています。ストーマーは、FV101 スコーピオン、FV107 シミター、FV103 スパルタンといった他の車両と共に、CVR（T）計画に基づいて開発されました。その特徴は、基本仕様が大きく、最新の技術が盛り込まれていることです。

コンパクトなデザインから、ストーマーは片側に6つの転輪を持ち、前のモデルから進化を遂げています。当初は輸出用に考案されたものの、後にイギリス陸軍でも採用され、自走型地対空ミサイルのプラットフォームとしても活躍しています。

装備の多様性

ストーマーは、様々な戦闘任務に対応できるように設計されており、いくつかの形式があります。BAE社が製造するモデルには、例えば25mm砲を搭載した二人乗りの砲塔を持つ型が含まれます。これ以外にも、対空用の機関砲やミサイルを搭載した車両、工兵や救急用など多種多様なバリエーションが存在します。追加装備としては、防水キット、暗視装置、空調システム、対NBC（核・生物・化学）防護システムなどが整備されています。

派生型の詳細

ストーマーの派生型には、以下のようなものがあります。

• - ストーマー HVM: これはスターストリークHVMという防空ミサイルを搭載し、短距離の防空任務に活用されています。2022年のロシアによるウクライナ侵攻を受け、6両がウクライナに支援されました。

• - フラットベッド型ストーマー: この型はシールダー地雷敷設装置を搭載するために設計されており、ストーマーの上部が平らになっています。

• - ストーマー30: ストーマーの車体を装軌に改良し、30mmブッシュマスターII機関砲を搭載したバージョンです。このモデルは、さらにBGM-71 TOW対戦車ミサイルを装備するオプションもあります。発射速度は最大200発/分に達し、180発の弾薬を搭載することが可能です。

この車両は試作段階にあり、実戦配備の可否は依然不透明です。しかし、イギリス空軍のC-130輸送機やCH-53ヘリコプターなど、複数の航空機によって空輸可能です。

使用国

ストーマー装甲車は多くの国で採用されており、その一部を以下に示します。

• - インドネシア: 40輌
• - マレーシア: 25輌
• - オマーン: 2023年時点で10両を保有
• - イギリス: 151輌
• - ウクライナ: 兵器支援として提供

このように、ストーマー装甲車は多国籍な運用がされており、その適応性と性能により地上戦力の一端を担っています。

メディアでの登場

ストーマーは、いくつかのゲーム作品にも登場しており、特に『Project Reality（BF2）』ではイギリス軍の対空車両としてプレイヤーに親しまれています。また、『WAR THUNDER』ではHVMストーマーが登場し、ゲーム内での駆動や戦闘が体験できるなど、現実の軍事技術への関心を高めています。

ストーマー装甲車は、その適応力や多様な装備によって、現代の軍事における重要な役割を果たしていることが伺えます。

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