ストームバード

ストームバードについて

ストームバード（Storm Bird）は、アイルランド出身の競走馬兼種牡馬であり、1980年にイギリスとアイルランドで2歳牡馬チャンピオンに輝いたことで知られています。彼の血統は非常に優秀で、名馬たちの母系にも名を連ねるなど、競馬界において重要な地位を占めています。

出自と購入

ストームバードの父はノーザンダンサーであり、彼の母はサウスオーシャン、全姉にはカナディアンオークスの勝ち馬ノーザネットがいます。1歳時にアメリカで行われたセリ市で100万ドルという高額でロバート・サングスターに購入され、その後アイルランドの名調教師、ヴィンセント・オブライエンによって管理されました。

競走馬時代

1980年、カラ競馬場で2歳デビューを果たしたストームバードは、その初戦で6馬身差をつける圧勝を収めました。その年、彼は5戦全勝という素晴らしい成績を残し、イギリスとアイルランドの2歳牡馬チャンピオンに選ばれました。オブライエン調教師は、ニジンスキーやザミンストレルよりもストームバードに対して高い評価を下し、将来の成長を期待していました。

しかし、シーズンオフに入り何者かによってたてがみと尻尾の毛が刈られるという悲劇に見舞われ、その後も脚部の不安や発熱といったアクシデントが相次ぎました。そのため、念願の凱旋門賞を目指して前哨戦であるプランシュドランジュ賞に出走しましたが、5着に終わり、引退を余儀なくされました。当時、彼は300万ドルでシンジケートが組まれ、引退後は種牡馬としての道を歩むことになりました。

種牡馬時代

ストームバードが種牡馬入りしてからは、著名な血統を持つ競走馬を多数輩出しました。その中には、名種牡馬ストームキャットや、イギリスオークス及びアイリッシュダービーを制したバランシーン、プリークネスステークスを勝ったサマースコールなどが含まれます。これにより、ストームバードの子孫は特に「ストームバード系」と呼ばれ、ノーザンダンサー系から独立した一つの系統として扱われることもあります。ただし、ストームキャット以外の系統は減少傾向にあります。

1999年には受精能力の減退により種牡馬を引退し、2004年に老衰によりその生涯を閉じました。

代表産駒

ストームバードの産駒には、日本国外の優秀な調教馬たちが多数存在します。特に有名なものとしては、次のような馬たちが挙げられます：

• - ストームキャット：ヤングアメリカステークス勝ち
• - バランシーン：イギリスオークス、アイリッシュダービーの勝ち馬
• - インディアンスキマー：ディアヌ賞勝ち
• - サマースコール：プリークネスステークス勝ち

また、日本調教馬としてはスキーキャプテンがきさらぎ賞を制した例もあります。

結論

ストームバードは、ただの競走馬にとどまらず、その後の血統に多大な影響を与えた存在でした。彼が残した馬たちは今もなお、多くの競馬ファンに親しまれています。

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