ストーン (単位)

ストーン (stone)：ヤード・ポンド法の質量単位

ストーン (stone) は、ヤード・ポンド法というイギリスの伝統的な単位系における質量の単位です。現在ではイギリスが主な使用国であり、アイルランドやかつて大英帝国に属していた多くの国々でも過去に使用されていました。

1ストーンは14ポンドに相当し、さらに8ストーンで1ハンドレッドウェイトとなります。国際単位系（SI）のキログラムに換算すると、1ストーンは正確に6.35029318キログラムです。ストーンは通常、単数形と複数形が同じ「stone」で表記されますが、「stones」と複数形にする場合もあります。

ストーンの使用例

医学や科学技術の分野では、国際単位系のキログラムが広く用いられており、ストーンの使用は減っています。しかし、イギリスやアイルランドでは、公式の単位ではないにもかかわらず、日常生活でストーンが広く使われています。

特に、体重を表す際にストーンがよく用いられます。例えば、158ポンドと言うよりも「11ストーン4ポンド」(11ストーンと4ポンド)という表現の方が一般的です。英連邦諸国でも、公式文書ではない場面では体重を表す際にストーンが使われるケースが多く見られます。

イギリスやアメリカ合衆国で行われる競馬では、競走馬の負担重量を表す際にストーンとポンドが用いられます。「9-4」と表記された場合は「9ストーン4ポンド」、つまり130ポンド（約58.97キログラム）を意味します。

歴史的には、農産物の計量にもストーンが使われていました。ジャガイモなどは、1ストーン（14ポンド）または半ストーン（7ポンド）単位で販売されることが多かったようです。

また、土木工学における標準貫入試験で用いられるドライブハンマー（錘）の質量は、10ストーン（約63.5キログラム）とされることが一般的です。

まとめ

ストーンは、歴史的背景を持つイギリス発祥の質量単位であり、現在でもイギリスを中心に、特に体重の単位として日常的に使用されています。国際単位系への移行が進んでいるものの、慣習的に使われ続ける単位として、その存在感は依然として大きいです。キログラムと併用したり、キログラムに換算したりする知識も必要となるでしょう。

関連項目

* ポンド (質量)

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