ポンド (質量)

ポンドの概要

ポンド（英語: pound、オランダ語: pond）は、主に質量を測定するための単位であり、ヤード・ポンド法に基づくものである。1959年7月以降、ポンドは正確に0.45359237キログラムと定義されており、この基準は日本においても1993年より適用されている。ポンドは漢字で「磅」と表記されることもある。

一般的な定義と変換

ポンドは、質量単位として広く使用されており、特にアメリカやイギリスでの一般的な測定単位として位置づけられている。1ポンドは16オンス（ounce）、また7000グレイン（grain）に相当する。このように、ポンドは他の質量単位であるオンスやグレインと密接に関連している。たとえば、1グレインは常用ポンドとトロイポンドの双方において同じ質量を持つ。

記号と由来

ポンドの単位記号は「lb」であり、これはラテン語の「libra」から来ている。古代ローマ時代には「libra」という言葉が天秤を指し、これがポンドの記号として使われるようになった。また、ポンドに関連する通貨単位の符号「£」も同様の由来を持つ。

アメリカ合衆国では、ポンドの記号が一般的に「lb」とされるが、電話機の「#」ボタンは「パウンド」と呼ばれ、文脈によって異なる意味を持つことがある。英語の文中で「lbs」と表記されるときの発音は「パウンズ」であり、これは単純に「エルビーエス」と読まれることはない。

ポンドの種類

一般的に、ポンドといえば常用ポンド（avoirdupois pound）を指す。このほかにも、トロイポンド（troy pound）、薬用ポンド（apothecaries' pound）、メートルポンド（metric pound）など、少なくとも4種類のポンドが存在する。トロイポンドと薬用ポンドは同じ重さとされているが、その他のポンドは異なった用途を持つ。

歴史的背景と国際的合意

常用ポンドの起源は1303年にロンドンに遡る。ローマから伝わったグレインやポンドの単位は、1303年にロンドンの商人によって導入され、様々な換算を経て1584年にエリザベス1世の法律によって1ポンドが7000グレインと定められた。この定義は現在まで変わらない。1958年には、イギリスとアメリカ合衆国を含む六カ国が1ポンドを正確に0.45359237キログラムとして統一することに合意し、これが国際ポンドと呼ばれるものである。

日本におけるポンドの使用

日本国内では1993年まで、1ポンド = 0.45359243キログラムの定義が使用されていた。この日本国内での値は、アメリカの1894年に定義された値に基づいていた。しかし、国際的な合意により、後に定義された0.45359237キログラムへの変更が行われた。

現在のポンドの利用

今日のポンドは、主に食料品や化学製品の量、また郵便物の重さなどの測定に使われており、その字義の意味合いからも日常生活において広く利用されている。また、ポンドは特定の国や地域においてはメートル法に取って代わられることもありながら、商業的には依然として重要な存在である。

まとめ

ポンドは質量を測定するための重要な単位で、国際的な協定によってその定義が統一されていることから、今日でも多くの用途で使用され続けている。特にイギリスやアメリカでは一般的な取引単位として位置づけられ、国際的な標準に則った形で利用されていることがわかる。

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