スノーシェルター

スノーシェルターとは

スノーシェルターは、雪害から建物や施設、設備を保護することを目的としており、特に豪雪地帯や雪が溜まりやすい場所に設けられています。これは雪囲いの一種で、従来は「雪囲い」と呼ばれていたものを「スノーシェルター」として新たに位置づけたものも含まれています。

鉄道におけるスノーシェルター

鉄道の駅や信号場、駅間には、雪による影響を受ける場合があります。スノーシェルターは、以下のように様々な目的で設置されています。

1. ポイントを保護する: 鉄道線路の可動部分であるポイントが雪で詰まったり凍結したりすると、列車の進路に支障をきたすことがあります。この不具合を防ぐため、ポイントの上に雪を覆うヴォールト状の建物が設けられています。

2. 鉄道施設全体を覆う: 一部の地域では、鉄道施設全体を雪から覆う設計が施されています。これにより、除雪作業が不要になり、トンネル間の短い明かり区間などに設置されています。例えば、札幌市営地下鉄の一部区間はこの方式を採用しています。また、雪崩の危険がある区域やトンネルの前後には、さらに頑丈な雪よけが設けられており、これらは「シェッド」として知られています。

3. 駅構内を守る: 駅のプラットフォームや構内全体を雪から守る目的で構築されているスノーシェルターもあります。これにより、乗客や駅員が風雪から守られ、除雪作業も必要なくなります。八戸駅の新幹線ホームなどがこの例となります。

道路におけるスノーシェルター

道路でも、特に吹雪が頻発する地域において、スノーシェルターが重要な役割を果たします。これらは、道路上での吹きだまりや視界の妨げを防ぐために設計された構造物です。特にトンネルが連続する場合の坑口部分やその周辺に設けられることが多いです。

また、雪崩や落石、土砂災害から道路を保護するために強固な構造が必要な場合は、覆道と呼ばれる特別な設計のスノーシェルターが適用されます。

パーキングシェルター

日本では、地吹雪が特に厳しい場所にパーキングシェルターが設置されています。これらは、緊急避難のための施設として、車道の両側に駐車帯を設け、全体が屋根で覆われた構造になっています。多くの場合、公衆トイレや情報提供装置が設けられており、安全に休息できるスペースを提供しています。

例えば、北海道北部の地域では、風による事故を防ぐために利用されています。これにより、凍結した路面や強風による滑りを避けることが可能です。

学校におけるスノーシェルター

また、豪雪地帯の学校でもスノーシェルターが設けられています。かつて岩見沢市にあった駒澤大学の短期大学と高等学校を結ぶ連絡通路は、地吹雪や雪による通行不能を防止するために設置されました。しかし、この通路は2015年に解体されています。

結論

スノーシェルターは、地域の豪雪対策において不可欠な要素であり、鉄道や道路、学校など様々な施設に応じた形で設置されています。これにより、利用者の安全が確保され、冬季のさまざまなリスクを軽減することができるのです。

もう一度検索