スバル・ルクラ

ルクラ (LUCRA)

ルクラは、富士重工業が展開する軽トールワゴンであり、その生産はダイハツ九州第2工場が手掛けています。2010年4月20日に市場に登場し、同じプラットフォームを活用するダイハツ・タントエグゼをベースにしたOEM供給車として知られています。

概要

ルクラは、2008年にトヨタ自動車、ダイハツ工業、富士重工業の三社が業務提携を強化した際に発表されました。この提携を受け、タントエグゼを基にしたモデルを開発し、通常の軽トールワゴンとは一線を画すデザインと機能性を持っています。高度な室内空間が特徴で、内部の高さは1,385mm、さらに255mmのロングスライド機能を持ったリアシートや左右独立式リクライニングが可能なデザインが採用されています。特に女性ユーザーを意識した設計がされており、運転席シートリフターやチルトステアリングといった機能が全車に標準装備されています。

また、収納スペースも豊富で、各種便利な装備が用意されています。グレードに応じて、キーレスアクセス、プッシュスタート、オートエアコン、電動格納式ドアミラー（カスタムモデルにはウインカー付き）やディスチャージヘッドランプなども用意され、快適なドライブをサポートします。

ラインアップは「ルクラ」と「ルクラカスタム」の2つのスタイルが用意され、前者は標準モデル、後者はスポーティでスタイリッシュなデザインが特徴です。エクステリアやインテリアは基本的にタントエグゼから変更はありませんが、エンブレムとCIマークでアイデンティティが表現されています。発表当初、4種類のルクラと3種類のルクラカスタムが設定されていましたが、改良を経て各6グレードに整理されています。

エンジンとトランスミッション

ルクラはNAエンジンのみを搭載するグレードと、ターボエンジンを選択できるグレードがあります。駆動方式はFFと4WDが用意され、トランスミッションはCVTが採用されています。4WDモデルは初期には4速ATが設定されていましたが、2010年にCVTへと変更されました。

年表

• - 2010年4月20日: ルクラの発売開始。
• - 2010年10月25日: 一部改良が施され、燃費性能が向上。
• - 2011年7月19日: 内装グレードに新モデルが追加され、燃費基準を達成。
• - 2012年1月10日: マイナーチェンジによる改良が行われ、操舵性能が向上。
• - 2014年9月: タントエグゼの生産終了により、ルクラも生産終了。
• - 2015年5月末: 販売終了、および公式ホームページ掲載の終了。

車名の由来

ルクラの名称は、「Large（広さ）」「Utility（利便性）」「Comfort（快適性）」「Relax（くつろぎ）」「Active（活発さ）」という単語の頭文字から成り立ち、広々とした快適な空間を提供するイメージを表しています。

まとめ

ルクラは、スタイリッシュに設計された軽トールワゴンとして、特に女性ユーザーに向けた配慮がなされており、高い居住性と便利さを兼ね備えた一台です。多様なエンジンオプションと施された装備により、様々なニーズに応える仕様が整っています。後継車としてはスバル・シフォンが登場し、その系譜を引き継いでいます。

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