スバル・レオーネ

レオーネ（LEONE）の歴史

レオーネは、1971年から1999年まで富士重工業（現・SUBARU）が製造した自動車です。特に1970年代から1980年代にかけてスバルの中核を担うモデルとして位置付けられ、今日まで続く4WD技術の礎を築きました。ここでは、その歴史と特徴を振り返ります。

自動車としての特徴

レオーネは、スバル1000以来の水平対向エンジンを搭載し、初代モデル以降も一貫してこの特徴を引き継いでいました。特に、エンジンルーム内にスペアタイヤを収納する独自の設計が利用され、サッシュレスドアやステーションワゴン型のデザインは、後のレガシィやインプレッサに大きな影響を与えました。レオーネのモデル名は、イタリア語で「雄ライオン」を意味し、「勇者」を象徴する語感も持っています。

初代レオーネ（1971年-1979年）

初代モデルは1971年10月に発売され、最初はクーペモデルとして登場しました。その後、セダンやエステートバンなどさまざまなバリエーションが追加されました。特に、1972年には商用車として初の4WDモデルも誕生し、これが乗用車への4WD導入の先駆けとなりました。

デザイン面では、日産[[自動車]]との提携に影響されたロングノーズ・ショートデッキのスタイルが特徴で、従来のスバル車とは一線を画した広告戦略も注目されました。スーパーエコ車やスポーツモデルなど、多岐にわたるモデル展開がされ、一般ユーザーに向けたアプローチが行われました。特に、エステートバンに4WDが設定されたことは大きな革新点でした。

2代目レオーネ（1979年-1984年）

1979年にはフルモデルチェンジを行い、より広範な客層に対応した設計が施されました。ボディサイズが拡大し、フロントサスペンションにおいても新しい技術が取り入れられました。このモデルは、特に中型車としての位置づけが強化されました。

また、1981年にはマイナーチェンジが行われ、セダンにパワーステアリングやパワーウインドウが装備されるなど、装備面での充実が図られました。さまざまなモデルが展開され、特にスポーツモデルや4WD車は人気を集め、1982年には日本初の水平対向エンジン搭載のターボモデルも登場しました。

3代目レオーネ（1984年-1994年）

「オールニューレオーネ」として登場した3代目は、1984年7月に発売され、デザインや性能が一新されました。流行の直線的な外観は、スバルファンの間で賛否が分かれる要因となりましたが、空力特性に優れたことが大きな特徴でした。エンジンも改良され、高出力化が図られました。

さらに、1986年にはフルタイム4WDが導入され、コントロールユニットによるトルク配分制御が実現しました。このような進化により、レオーネは高い走行性能を持つ4WD乗用車として、特に悪路での信頼性が高く評価されました。

最後のレオーネ

1994年からは日産[[自動車]]との提携によりOEM供給の形でレオーネバンが販売されました。1999年にレオーネの名前が消えるとともに、スバルは新たなモデルへと移行していきました。

まとめ

レオーネは、スバルの車両開発において重要な役割を果たしました。一般乗用車として初めて4WDの選択肢を提供したことにより、スバルブランドの基礎を築き、今なお語り継がれる存在となっています。

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