スファックス

スファックス（Sfax）

スファックスは、チュニジアの中央部に位置する港湾都市であり、地中海のガベス湾北部に面しています。この都市はスファックス県の県都であり、人口は約34万人（2005年時点）で、国家の首都チュニスの240キロメートル北に位置し、チュニジア第二の都市として重要な役割を果たしています。

歴史

スファックスの歴史は古く、849年に現在の地に設立されました。この場所には、Taparuraという古代ローマの町が存在しており、スファックスは古代の植民都市の一つとして成長してきました。特に南郊外にあるThynaは、その中でも著名な場所です。

10世紀末に入ると、スファックスは独立した都市国家としてその存在感を高めていきました。しかし、1148年にはシチリア王ルッジェーロ2世によって征服され、その8年後の1156年には現地の軍隊によって解放されました。さらに、その後はスペイン帝国による一時占領を経て、16世紀にはオスマン帝国の支配下に入ります。この時期、スファックスはバルバリア海賊にとって欠かせない拠点となり、1785年にはヴェネツィア共和国による侵攻を受けましたが、成功せずに終わります。

19世紀の終わりには、スファックスはフサイン朝の統治下でオスマン帝国に従属していましたが、1881年にはフランスが侵攻し、チュニジア全体がフランスの保護国となります。この際、スファックスでは暴動が発生し、フランス軍の艦艇による砲撃が行われました。激しい戦闘の末、7月16日にフランス軍がこの町を占領しました。

第二次世界大戦中、スファックスは北アフリカ戦線の重要拠点として機能し、1943年4月にはイギリス軍に占領されることとなります。戦後、スファックスは再びフランスに返還されましたが、1956年に独立を果たします。21世紀には、アフリカからヨーロッパへ密航を試みる人々の集結地となり、多くの難民がこの地に集まっています。

気候

スファックスはケッペンの気候区分によればステップ気候に分類されます。夏は非常に乾燥し、高温となる一方で、秋から春にかけては適度な降水があり、温和な気候となります。北部の首都チュニスと比較すると、より高温で乾燥した気候が特徴です。

姉妹都市

スファックスは国際的な交流を促進するために、いくつかの姉妹都市を持っています。1965年にはセネガルのダカール、1971年にはドイツのマールブルク、1981年にはモロッコのカサブランカが姉妹都市として提携しました。その後もモロッコのサフィ（1982年）、アルジェリアのオラン（1989年）、ロシアのマハチカラ（1990年）、フランスのグルノーブル（1998年）との姉妹都市関係が続いています。

まとめ

スファックスはその歴史的背景と地理的位置から、優れた文化的、経済的な拠点として発展を遂げてきました。特に港湾都市としての利点を活かし、今日でも重要な役割を果たし続けています。

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