スペルマロン

スペルマロン：高知競馬の伝説的名馬

スペルマロンは、日本の競走馬として、高知競馬に新たな歴史を刻んだ馬である。高知競馬所属馬として初めて獲得賞金1億円を突破するという偉業を達成し、その活躍は多くの競馬ファンを魅了した。

中央競馬時代

中央競馬では美浦トレーニングセンターの古賀史生厩舎に所属。デビュー戦は2歳新馬戦で12着と敗れたものの、その後ダート競走に路線変更。2歳未勝利戦では僅差で2着と好走を見せるなど、潜在能力の高さを示唆する走りを見せた。しかし、勝ち切れないレースが続いた。3歳になってからは幾度か善戦するも、9戦目で初勝利を掴む。その後、去勢手術を行い、騸馬となった。
去勢明けは、500万下条件戦で1勝を挙げ、瀬波温泉特別でも逃げ切り勝ちを収めるなど、勢いのある走りを見せた。しかし、昇級戦の北総ステークスでは7着と敗退。その後も、勝利には届かず、中央競馬での成績は伸び悩んだ。4歳時には降級戦にも出走するなど苦戦を強いられたが、1000万下条件戦では2着と好走を見せ、潜在能力の高さは依然として感じさせた。2019年10月4日付で中央競馬登録を抹消し、高知競馬に移籍した。

高知競馬時代

高知競馬では別府真司厩舎に入厩し、倉兼育康騎手が騎乗を務めた。移籍初戦となるB級2組では1着と勝利でデビューを飾ると、その後も連勝を重ねた。重賞初挑戦となった高知県知事賞では、ウォーターマーズとの接戦を制し、重賞初制覇を果たす。

2020年には黒潮スプリンターズカップでもウォーターマーズを破り重賞2勝目。その後も数々の重賞競走で活躍し、黒潮マイルチャンピオンシップでは5馬身差の圧勝劇を演じるなど、圧倒的な強さを見せつけた。また、高知県知事賞では連覇を達成。2020年には令和2年高知けいば優秀競走馬として年度代表馬、最優秀4歳以上馬の2部門を受賞する栄誉にも輝いた。

2021年も活躍は続き、重賞競走で勝利を重ね、地方収得賞金が1億円を突破。これは高知競馬所属馬としては初の快挙であった。高知県知事賞では3連覇こそ逃したものの、年間13戦12連対という驚異的な成績を残し、令和3年高知けいば優秀競走馬として2年連続で年度代表馬、最優秀4歳以上馬の2部門を受賞した。

2022年には8歳シーズンを迎えたものの、怪我の影響などもあり、成績は下降。しかし、A級2組で勝利を収め復活の兆しを見せるなど、最後までその闘志を見せつけた。

血統

スペルマロンの叔父であるサンディエゴシチーは、2009年の札幌2歳ステークスの勝ち馬である。

まとめ

スペルマロンは、中央競馬での苦戦を乗り越え、高知競馬で数々の重賞競走を制覇し、高知競馬の歴史に名を残す偉大な競走馬となった。その活躍は、地方競馬のレベルの高さを示すとともに、多くの競馬ファンに感動と希望を与えたと言えるだろう。獲得賞金1億円突破という偉業は、地方競馬の新たな地平を切り開いたと言えるだろう。その名前は、高知競馬、そして日本の競馬史に長く語り継がれることだろう。

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