スポナビライブ

スポナビライブとは

スポナビライブは、ソフトバンク株式会社がヤフー株式会社と協力して運営していたスポーツ動画配信サービスです。2016年3月17日にサービスを開始し、サッカーのラ・リーガ、プロ野球、Bリーグなどの試合をライブ中継や見逃し配信で提供していました。ソフトバンクは、このサービスを自社のモバイル契約者の増加と維持を目的としており、サービス自体での利益は重視していませんでした。

「スポナビ」とは、ヤフーが運営するポータルサイト「Yahoo! JAPAN」内のスポーツサイト「スポーツナビ」の略称です。

サービス内容

スポナビライブでは、ライブ配信に加えて、過去1週間分のアーカイブ映像やハイライト映像も配信していました。当初の月額料金は、ソフトバンク会員が500円（税抜）、一般会員が3,000円（税抜）でしたが、2017年3月16日にサービスが改訂され、フルHD画質化とともに料金が変更されました。改訂後は、ソフトバンク、ワイモバイルの利用者、またはYahoo!プレミアム会員が980円（税抜）、一般会員が1,480円（税抜）となりました。ただし、ソフトバンク会員は従来の価格のままSD画質で利用することもできました。

利用上の注意点

スポナビライブを利用する際には、Wi-Fi環境以外では各通信会社のデータ通信料が発生するため、定額サービスの利用が推奨されていました。一般会員がソフトバンクブランドの通信サービスを利用し減額を適用するには、一度解約して新たにソフトバンク会員として申し込む必要がありました。また、ソフトバンク会員がソフトバンクブランドの通信サービスを解約した場合や、対応機種以外への機種変更などを行った場合には、自動的に解約となる仕組みでした。

視聴方法

スポナビライブは、当初はスマートフォンやタブレットでの視聴が中心でしたが、2016年11月15日にパソコン、Chromecast、Apple TVに対応し、2017年3月30日にはAmazon Fire TV、Android TVでも視聴できるようになりました。

サービス終了

2018年2月8日、ソフトバンクは同年5月31日をもってスポナビライブのサービスを終了することを発表しました。新規申し込みの受付は2月13日に終了しました。サービス終了に伴い、コンテンツのほとんどはイギリスのスポーツ動画配信大手DAZNに移行しました。

スポナビライブとトップパートナー契約を結んでいたBリーグとの連携は継続し、ソフトバンクはスポナビライブとは別の形でライブ配信を行うことになりました。B1リーグのライブ配信は、2月9日からDAZNで実施されました。

サービス終了の方針は制作現場に公式発表の直前に伝えられたとされ、ソフトバンクがラ・リーガの放映権を4シーズン分獲得していた状況下でのサービス終了は、「権利元としての最低限の責任も放棄した」と批判されました。

サービス沿革

2016年3月17日 - ソフトバンクユーザー向けにサービス開始
2016年7月27日 - ソフトバンク以外のユーザーにも提供開始
2016年8月26日 - 「ライブ中継 データ通信料無料キャンペーン」実施
2016年11月15日 - PC・GoogleCast・Apple TVに対応
2017年3月16日 - 料金改定、HD画質での配信開始
2017年3月31日 - Android TV、Amazon Fire TV向けアプリ配信開始
2018年2月8日 - サービス終了を発表
2018年5月31日 - サービス終了

配信コンテンツ

主な配信コンテンツは以下の通りでした。

サッカー：ラ・リーガ
プロ野球：福岡ソフトバンクホークス主催試合など
Bリーグ
その他スポーツ

ソフトバンクの映像配信事業の取り組み

ソフトバンクは、スポナビライブ以前にも動画配信サービスに参入していましたが、いずれも撤退しています。現在はNetflixと業務提携しています。

パ・リーグライブTV

かつてソフトバンクグループの子会社TVバンクとGTエンターテイメントが運営していたプロ野球動画配信サービスです。Yahoo!動画で行っていた無料配信を事業化し、有料化されました。配信技術はTVバンクのP2P型動画配信技術「BBブロードキャスト」を用いていました。月額料金は、パ・リーグ見放題コース1,480円(税込)、球団別見放題コース980円、1試合チケット390円でした。後にパシフィックリーグマーケティングに事業譲渡され、ソフトバンクはレベニューシェアの形で2年間携わっていました。

2004年 - Yahoo!動画で西武ライオンズ主催試合の無料配信開始
2005年 - Yahoo!動画に福岡ソフトバンクホークスの無料配信が追加
2006年 - Yahoo!動画の西武ライオンズの配信が終了し北海道日本ハムファイターズの無料配信が追加
2006年9月26日 - TVバンクによりP2P型動画配信技術「BBブロードキャスト」が発表
2007年 - Yahoo!動画に千葉ロッテマリーンズと東北楽天ゴールデンイーグルスの無料配信が追加。楽天の無料配信サービスイーグルスTVも開始
2008年1月24日 - GTEがパリーグ6球団のインターネット配信権（公衆送信権）とGAORAと契約が残っているファイターズを除く5球団のCS配信権を取得
2008年 - Yahoo!動画に西武ライオンズとオリックス・バファローズの無料配信が追加
2009年4月3日 - TVバンクによりYahoo！動画でパリーグ公式戦360試合、交流戦72試合、クライマックスシリーズの無料配信。
2010年3月20日 - 無料配信が終了し、GTEとPLMにより有料配信サービスパ・リーグ ライブTV開始。
2012年3月1日 - TVバンクらによる委託配信が終了し、PLMの運営による「パ・リーグTV」開始。

スポナビライブ終了後、ソフトバンクは新たに「パ・リーグLIVE（現ベースボールLIVE）」を立ち上げ、パ・リーグ主催全試合中継を行っています。

SoftBank SmartTV

HDMI端子搭載テレビにスティック型端末を挿すだけで「TSUTAYA TV」「UULA」「GyaO!」「BBTV NEXT」が視聴できるサービスです。月額490円で利用できましたが、2年以内に解約すると契約解除料が発生しました。

2013年2月21日 - 「SoftBank SmartTV」を提供開始
2016年3月31日 - 「SoftBank SmartTV」サービス終了

UULA

エイベックス・デジタルとソフトバンクの合弁会社が運営していた音楽・映像定額配信サービスです。月額467円(税抜)で提供されていましたが、合弁関係解消後もサービスは継続しています。

2012年10月5日 - 株式会社UULAを設立
2013年2月14日 - 音楽・映像定額配信サービス「UULA」を提供開始
2016年3月31日 - 「UULA」の合弁を解消

BBTV NEXT

TVバンクが運営するSoftBank SmartTVを利用したTV向け映像配信サービスです。2013年にサービス終了したBBTVをベースとしており、月額料金で複数のチャンネルが視聴できました。チャンネル構成や料金はリニューアルごとに変更されました。

2013年2月21日 - 「BBTV NEXT」をプレオープン開始
2013年7月1日 - 「BBTV NEXT」を本格的に提供開始
2014年7月1日 - リニューアルでch構成を変更
2015年4月23日 - 「単チャンネルサービス」と「まんぞくパック」開始
2016年6月30日 - 「BBTV NEXT」サービス提供終了

Netflix

ソフトバンクはNetflixと業務提携し、Netflixの店頭取次ぎを開始しています。

2015年9月2日 - ソフトバンクとNetflixが提携

地上波放送への関与

ソフトバンクは過去にテレビ朝日やフジテレビへの資本参加を試みたことがありましたが、実現には至っていません。一方、福岡ソフトバンクホークスの試合映像は、TOKYO MXなどで無料放送されています。

衛星放送への関与

ソフトバンクは、かつてJスカイBの設立に関与しており、スカパー!の大株主でもありました。また、プロ野球中継映像に関しても、スポーツ・アイ ESPNやJ SPORTSを通じて放映されていました。

関連サービス

DAZN: スポナビライブの配信コンテンツを移行した動画配信サービス。
* バスケットLIVE: スポナビライブ終了後にソフトバンクとヤフーが共同で立ち上げたバスケットボール専門の動画配信サービス。

まとめ

スポナビライブは、ソフトバンクがスポーツコンテンツの配信に本格的に乗り出したサービスでしたが、短期間で終了しました。しかし、その後のソフトバンクのスポーツ配信戦略や、現在の動画配信サービスの発展に大きな影響を与えたと言えるでしょう。

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