スリジャヤワルダナプラ大学

スリジャヤワルナダプラ大学（University of Sri Jayewardenepura, USJ）は、スリランカの主要な国立大学の一つです。首都スリ・ジャヤワルワルダナプラ・コッテ近郊のガンゴダーウィラおよびヌゲーゴダに広大なキャンパスを構えています。この大学は1958年に設立されましたが、その歴史的なルーツはさらに古い時代に遡ります。

歴史

スリジャヤワルナダプラ大学の起源は、1873年に当時の著名な高僧たちによって設立された仏教教育センターにあります。これは、スリランカにおける仏教教育の重要な拠点として機能しました。

スリランカが独立を果たし、民族教育の振興が図られる中で、1956年に首相に就任したソロモン・バンダラナイケは、国のアイデンティティ確立の一環として、この仏教教育機関と、ケラニヤ大学の前身となる別の同種の機関を大学へと昇格させる方針を打ち出しました。この決定を受け、1958年に仏教教育センターは「ヴィデョダーヤ大学」として、高等教育機関へと生まれ変わりました。

当初のキャンパスから、コロンボ市街地から南東へ約15キロメートル離れたガンゴダーウィラへの移転が1961年に決定し、同年11月22日に完了しました。この新しい環境は、大学の更なる発展のための基盤となりました。また、社会の変化に応じ、1966年には高等教育法第20号に基づいて女子学生の受け入れが始まり、教育機会の平等が推進されました。

大学が大きく成長を遂げた時期の一つとして、著名な仏教学者・歴史家であるワルポラ・ラフラ・テーロ博士が副学長を務めていた時代が挙げられます。彼の指導のもと、大学は学術的な評価を高めました。1969年にラフラ・テーロ博士が退任した後、言語学者のD・E・ハティアラッチ教授が後任となりました。この時期には、後にスリランカ大統領となるマヒンダ・ラージャパクサ氏も教員として在籍していました。

組織と学部・研究科

現在、スリジャヤワルナダプラ大学は、幅広い学問分野を網羅する総合大学として構成されています。2020年時点では、以下の7つの主要な部門から成り立っています。

応用科学
工学
大学院
人文社会科学
経営・商学
医学
技術

これらの部門のもと、以下の学部・研究科が設置されており、多様な専門分野での教育と研究が行われています。

人文社会科学部 (Faculty of Humanities & Social Sciences)
経営・商学部 (Faculty of Management Studies & Commerce)
応用科学部 (Faculty of Applied Sciences)
医学部 (Faculty of Medical Sciences)
科学技術学部 (Faculty of Technology)
工学部 (Faculty of Engineering)
大学院 (Faculty of Graduate Studies)

関連人物

スリジャヤワルナダプラ大学は、多くの才能ある人材を輩出しています。特に著名な卒業生としては、スリランカにおける非暴力的な社会活動家として知られ、サルボダヤ・シュラマダーナ運動を創始したA・T・アリヤラトネ氏が挙げられます。また、農学者であり、母校であるスリジャヤワルナダプラ大学の副学長や、教育省大学助成委員会会長を務めたサンパット・アマラトゥンゲ氏も同大学の卒業生です。

このように、スリジャヤワルナダプラ大学は、仏教教育機関としての伝統を受け継ぎつつ、時代の変化に対応しながら、スリランカの高等教育と社会発展に貢献し続けている重要な機関です。

もう一度検索