スーパースター王座決定戦

スーパースター王座決定戦：オートレース界の頂上決戦

スーパースター王座決定戦は、オートレースにおける最高峰のSG競走です。川口オートレース場を主会場に、年末に開催されるこのレースは、年間チャンピオンを決める一大イベントとして知られています。優勝賞金は3100万円と、オートレース界で最も栄誉ある賞の一つです。

歴史と変遷

1987年の第1回開催以来、スーパースター王座決定戦は幾度かの変更を経て現在の形に進化してきました。当初は8選手による一発勝負でしたが、1995年の第9回大会からはスーパーグレード（SG）化に伴い、出場選手が16名に拡大。予選を勝ち抜いた選手が決勝レースに進出する方式が採用されました。

2001年には、SG優勝戦ポイント制が導入され、再び8選手による一発勝負に戻りましたが、2004年にはプレミアムカップオートレースの優勝戦ポイントも加算され、出場選手が再び16名に増えました。同時に、開催時期が年始から年末に移行し、トライアル戦を導入した4日間開催へと変更されました。

2016年には、船橋オートレース場の廃止に伴い、出場選手選考方法が変更されました。オートレース場ランキング1位選手の出場枠が6から5に減少し、トライアル戦も3回から4回に増えました。

出場選手選考

トライアル戦に出場する16名（補欠3名）の選手は、以下の基準で選出されます。

1. 当年のSG競走優勝者（最大4名）
2. 各場競走成績1位（計5名、1月1日～10月31日の成績）
3. SG競走とプレミアムカップ優勝戦の獲得ポイント上位者

ポイントが同点の場合は、SG優勝戦出場回数、責任事故回数、着順合計、全国競走成績の順で順位を決定します。また、1と2で重複した場合、その数は3に加算されます。

トライアル戦と決勝戦

トライアル戦は4日間（12月27日～30日）にわたって行われ、各選手は4回出場します。最終日（12月31日）には、トライアル戦の平均得点下位8名が順位決定戦、上位8名がスーパースター王座決定戦に出場します。

トライアル戦の優先順位は、SG優勝回数、SGおよびプレミアムカップ優勝戦得点、SG優出回数、責任事故回数、着順合計、全国競走成績の順で決定されます。

枠番決定は、トライアル戦では優先順位順に、決勝戦では平均競走得点上位者順に選択されます。

スーパースターフェスタ

スーパースター王座決定戦とそのトライアル戦は、『スーパースターフェスタ』として開催されます。全国からトップクラスの選手が集結し、年末のオートレース界を盛り上げる一大イベントとなっています。フェスタには、G2格の『スーパースターシリーズ戦 平尾昌晃杯』も開催されます。2019年からは『スーパースターガールズ王座決定戦』も新設され、フェスタ初日の第10レースで行われています。

伝説とエピソード

島田信廣選手の5連覇（1990年～1994年）は、同一SG連続優勝記録として今もなお破られていません。また、片平巧選手、青山周平選手もそれぞれ4連覇、3連覇を達成しています。

2019年には、佐藤摩弥選手が女子選手として初めてトライアル戦出場、そしてスーパースター王座決定戦進出という快挙を達成しました。

2015年からは、サテライト大阪にオートレース専用場外ブースが設置されたことにより、関西地区でもオートレースの車券発売が本格的に行われるようになり、関西地方のスポーツ紙で初めて出走表が掲載されました。

スーパースター王座決定戦は、競輪のKEIRINグランプリよりも1日遅く開催されるため、公営競技のグランドチャンピオンを決するレースの締めくくりとして注目されています。

近年は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響や、川口オートレース場の改修工事の影響で、入場制限や消音マフラーの使用など、様々な対応がとられています。

今後の展望

スーパースター王座決定戦は、オートレース界の最高峰レースとして、今後もその伝統と興奮を多くのファンに届けていくことでしょう。新たな記録やドラマが生まれる可能性に満ちた、今後も目が離せないレースです。

もう一度検索