スーパーファイヤープロレスリングSPECIAL

スーパーファイヤープロレスリングSPECIAL

『スーパーファイヤープロレスリングSPECIAL』は、1994年12月22日にヒューマンから発売されたスーパーファミコン用プロレスゲーム。

概要

同社の『ファイヤープロレスリング』シリーズのSFC版第4作。前作のシステムを継承しつつ、70名のレスラーが登場。シリーズ初のストーリーモード「チャンピオンロード」が追加された。しかし、その陰鬱なストーリー展開は賛否両論を呼んだ。

開発はヒューマン、監修は『週刊プロレス』の斎藤文彦。ディレクターは須田剛一、プログラムは薗田直樹、音楽は山崎正通と志倉千代丸が担当。ストーリーモードのシナリオは須田が手掛けた。続編として『スーパーファイヤープロレスリングX』が発売されている。

ゲーム内容

追加要素

リングの対角線からの走り込み攻撃や、雪崩式技の追加
トップロープからの場外飛び技の追加
ダウン時の仰向けとうつ伏せの概念追加
クリティカルサブミッションの細分化、打撃・スープレックス・スリーパー系のクリティカル追加
体力に加え気力の要素を追加
流血システムの改良
試合中のパフォーマンスによる気力回復
ストーリーモード「チャンピオンロード」の追加
戦績記録システム「戦いの記録」の導入

モード

ワンナイトマッチ
トーナメント
オープンリーグ
チャンピオンロード
オプションモード
エディットモード

チャンピオンロード

須田剛一がシナリオを手掛けたストーリーモード。スポーツゲームにありがちな定型的な展開とは異なり、情念が込められた内容となっている。

ストーリー

主人公は若手レスラーの純須杜夫。日本・世界の様々な団体で活躍し、数々の王座を制覇。総合格闘技界や地下プロレスまでも制圧する。しかし、頂点に立った彼は虚無感に苛まれ、ピストルを手に取る。

解説

発売当時はストーリーの暗さが批判されたが、須田は意図的に暗いストーリーにしたと語っている。結末はフリッツ・フォン・エリック一家の事件やカート・コバーンの生涯に影響を受けたと解説している。2019年以降には『ファイヤープロレスリングワールド』のDLCとして、須田が再びシナリオを手掛ける「チャンピオンロード・ビヨンド」が配信された。

登場人物

純須杜夫: 主人公の若手レスラー。「心に荊を持つ青年」と呼ばれる。モデルの冴刃麗子に恋心を抱かれる。
若元一徹: 純須の師匠。鬼軍曹と呼ばれ、地下プロレスの世界へ身を投じる。
冴刃明: UHWのエース。妹の麗子がいる。
一徹道場の同期生: ジ・アンダーグラウンド、ザ・スパイク、ディック・ロード。
カルロス・クラウザー: 伝説のプロレスラー。純須にテクニックを伝授する。
ダイナミック・キッド: 純須が憧れるレスラー。純須にプロレスラーとしての格を教える。
マイティボウイ・スミス: ダイナミック・キッドの従兄弟でありタッグパートナー。
ディック・スレンダー: ストーリーモードの最終ボス。冷酷かつ凶悪な人物。
冴刃麗子: ヒロイン。純須に恋心を抱く。後に純須の子を身ごもる。

開発

須田剛一は技をかけるタイミングの変更や、シングルプレイの強化に力を入れた。また、ストーリーモードの追加は当時の上司の言葉がきっかけになったと語っている。純須杜夫の名前はザ・スミスとモリッシーが元ネタではないかとインタビュアーから尋ねられている。

スタッフ

多数のスタッフが開発に携わった。詳細は省略。

評価

ゲーム誌やゲーム情報サイトで評価が分かれている。ストーリーモードの陰鬱な展開や結末は衝撃的であったと指摘されている。

関連書籍

スーパーファミコン必勝法スペシャル『スーパーファイヤープロレスリングスペシャル』
スーパーファミコン必勝法スペシャル『スーパーファイヤープロレスリングスペシャル エディットレスラーブック』

関連項目

須田剛一
斎藤文彦

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