スーパー戦隊ワールド
『スーパー戦隊ワールド』は、
1994年8月6日に公開された
東映制作のイベント用3D映画です。同時上映として『
仮面ライダーワールド』、『
東映ヒーロー大集合』がありました。
概要
この映画は、当時放送されていた『
忍者戦隊カクレンジャー』に加え、『
五星戦隊ダイレンジャー』、『
恐竜戦隊ジュウレンジャー』、『鳥人戦隊ジェットマン』、『
地球戦隊ファイブマン』という、5つのスーパー戦隊が共演し、悪の帝王ダイダスの侵略から地球を守るために戦う物語です。
5大戦隊が一同に会する豪華な競演が見どころの一つで、過去に
スーパー戦隊シリーズで2度ヒーローを演じた
和泉史郎が、ダイダスに襲われる青年マサト役で出演しています。ナレーションは、前年に放送された『ダイレンジャー』でナレーションを務めた
宮田浩徳が担当しました。
本作は、過去のイベント用映画『
仮面ライダー世界に駆ける』と同様に3D作品として制作され、2台のカメラをずらして組み込んだ3D用カメラで撮影されています。また、作中で使用されている
効果音は、各テレビシリーズで使われているものとは異なるものが使用されました。
ストーリー
マサトとユカが記念撮影をしていたところ、突如として空から巨大な怪人が現れます。その怪人こそ、地球を支配しようと企む帝王ダイダスでした。ダイダスは額の第3の目からザイガン、バンゴ、ダマルを召喚し、マサトとユカを襲います。シャーク号でパトロールしていた
忍者戦隊カクレンジャーは直ちに現場へ急行し、ザイガンたちと戦いますが、ゾガーとイルバルによってマサトとユカが拉致され、戦うことができなくなってしまいます。
しかし、その時、
地球戦隊ファイブマン、鳥人戦隊ジェットマン、
恐竜戦隊ジュウレンジャー、
五星戦隊ダイレンジャーの4大戦隊が駆けつけます。忍者戦隊は4戦隊と合流し、怪人軍団や戦闘員軍団との激しい戦いを繰り広げ、最後はハウリングキャノンとカクレンジャーボールによって敵軍団を全滅させます。
怒ったダイダスは、5戦隊の前に立ちはだかります。それに対し、各戦隊も無敵将軍、大連王、大獣神、ジェットイカロス、ファイブロボを出撃させ応戦しますが、ダイダスは5大ロボットを相手にしても全く動じません。しかし、その様子を見ていたマサトはダイダスの第3の目に気付き、そのことを戦隊に伝えます。それを知った各巨大ロボットは次々と第3の目を攻撃し、最後は無敵将軍の「火炎将軍剣」が第3の目に炸裂、ダイダスは爆発して倒れ、5大戦隊が勝利を収めます。
登場戦士
本作には、オリジナルキャストが声を担当している戦士もいますが、全員が素顔での出演はありません。
巨大ロボ
各戦隊からは1号ロボットのみが登場します。
登場怪人
帝王ダイダス率いる悪の地球攻撃兵団は、地球を支配するために異次元からやってきました。銀帝軍ゾーンからゴーマまでの戦闘員を復活させ、5大戦隊に戦いを挑みます。
帝王ダイダス
異次元からの侵略者であり、地球攻撃兵団のリーダー。戦隊ヒーローたちを倒し、地球を支配しようと企んでいます。ファイブロボ、ジェットイカロス、大獣神、大連王、無敵将軍の5体の巨大ロボットを相手にしても全く引けを取らないほどの強大な力を持っています。額の第3の目が唯一の弱点です。
ザイガン
ダイダスの片腕として地球攻撃兵団の行動隊長を務めます。
バンゴ
ザイガンの仲間で、地球攻撃兵団の一員です。頑丈な鎧で頭部と胸部を覆い、敵の攻撃を跳ね返します。
ダマル
バンゴと同じくザイガンの仲間で、地球侵略軍団の一員です。長槍を武器として使用します。頭部は、『
高速戦隊ターボレンジャー』に登場した暴魔獣、フジミボーマ幼態マスクの流用です。
ゾガー
地球侵略軍団の怪人であり、劇中では名前は出ていません。銃と剣を武器とする野獣のような戦士です。
イルバス
ゾガーとともに人質を連れてやってきた地球攻撃兵団の怪人です。同じく、名前は劇中では言及されていません。空中から素早い攻撃を仕掛けます。
戦闘員集団
バツラー兵、グリナム兵、ゴーレム兵、コットポトロが登場します。
キャスト
マサト、ファイブレッドの声:
和泉史郎
ユカ:愛賀あいり
声の出演
ニンジャレッド:
小川輝晃
ニンジャホワイト:広瀬仁美
ニンジャブルー:
土田大
ニンジャイエロー:河合秀
ニンジャブラック:
ケイン・コスギ
リュウレンジャー:
和田圭市
ティラノレンジャー:
望月祐多
ザイガン:
小杉十郎太
帝王ダイダス:松本大
ナレーション:
宮田浩徳
ニンジャレッド:
高岩成二
映像ソフト化
DVDとBlu-rayで発売されています。
DVD:スーパー戦隊 THE MOVIE BOX(2003年6月21日発売)、単巻4巻(2004年7月21日発売)
BD:スーパー戦隊BD THE MOVIE BOX 1976-1995(2011年6月21日発売)
スタッフ
音楽:
川村栄二
脚本:
鷺山京子
監督:
渡辺勝也
アクション監督:
山田一善
脚注
参考文献
高岩成二『時は今― 歩み続けるその先へ ACTion
高岩成二』
講談社、2021年6月29日。
ISBN 978-4-06-516763-2。
関連項目
*
スーパー戦隊Vシネマ