スーパーX (ゴジラシリーズ)

スーパーXの概要

スーパーX（スーパーエックス）は、東宝が制作したゴジラ映画シリーズに登場する架空の兵器です。1984年の『ゴジラ』を皮切りに、1989年の『ゴジラvsビオランテ』、1995年の『ゴジラvsデストロイア』と、数回にわたり登場し、自衛隊のゴジラ対策のために開発された特異な存在です。これらの作品において、スーパーXはゴジラへの切り札的な役割を担いましたが、厳密には『スーパーX2』のみが純粋な対ゴジラ兵器として設計されています。

スーパーXの設計と特徴

最初に登場したスーパーXは、正式名称「陸上自衛隊幕僚監部付実験航空隊首都防衛移動要塞T-1号」として知られています。これは、主に首都防衛を目的に、極秘のうちに開発された要塞メカであり、「首都防衛移動要塞」という異名を持つVTOL機でもあります。外装はチタン合金やセラミック製耐熱タイルが使われており、ゴジラの熱線に耐える構造になっています。

また、スーパーXは高台の迎撃に適した設計が施されており、開閉式の1800ミリ・ヨーソサーチライトを装備しています。これにより、ゴジラの姿を捉えやすくし、戦闘時の制圧に寄与しています。スーパーXはカドミウム弾を使用して、ゴジラの核分裂を一時的に抑制する作戦も展開しました。

武装の詳細

スーパーXは、歴代のスーパーXシリーズの中でも最も多彩な武装を持っています。特に、対ゴジラ用としてカドミウム弾が装填されており、その効果を活かしてゴジラへの攻撃が行われました。数種類のカプセル弾臼砲、300ミリロケット弾砲、ハイパーレーザーCO2タイプなど、多様な機器が統合されている点が特徴です。

• - カドミウム弾: 中性子を吸収し、核分裂を抑制する効果を持つ。ゴジラに3発投下され、一時的に活動を停止させることに成功。
• - 300ミリロケット弾砲: ゴジラとの戦闘時に主力として使用されるが、提供したダメージは軽微であった。
• - ハイパーレーザーCO2タイプ: 高出力のレーザーで、ゴジラに応戦する際に使用。
• - ファルコン級AIMランチャー: 敵に対する初期攻撃の際に重要な役割を果たした。

劇中での活躍

映画『ゴジラ』（1984年）では、陸上自衛隊幕僚監部の秋山が指揮官として搭乗し、ゴジラの襲来後、迎撃ミッションが発動します。出撃し、高層ビル街にて事前にハイパワーレーザービーム車で誘導されたゴジラを迎え撃ち、数々の武装を駆使して戦闘を繰り広げました。

しかし、誤射された人工衛星発射型核ミサイルにより、ゴジラが復活するという予期せぬ事態が発生します。結果としてスーパーXは飛行不能に陥り、応急修理を施しつつ戦闘を続けましたが、一般市民の増加に伴い被害が拡大する事態に直面しました。最終的には防御力の限界を迎え、ゴジラの熱線に耐えられず、不時着する形で終焉を迎えました。

スーパーXの評価と影響

スーパーXの存在は、ゴジラシリーズにおける武器の発展に多大な影響を与えました。その後の作品においても、超兵器としての議論の対象となり、更なる改良型が立て続けに登場します。特に、スーパーX2へとバトンを繋げ、設計は進化し続けました。

まとめ

スーパーXは、ゴジラ映画において超兵器として重要な役割を担い、その独特な設計と機能はファンの間で特に評価されています。時代と共に発展を遂げるこの兵器は、今後の物語にも影響を与え続けることでしょう。

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