ズビグニュー・リプチンスキー

ズビグニュー・リプチンスキー（Zbigniew Rybczyński, 1949年1月27日 - ）は、ポーランド出身の映像作家、映画監督であり、女子美術大学の客員教授も務めています。彼は、デジタル技術を駆使した革新的な映像作品で、世界的に高い評価を受けています。

略歴

ウッチ出身のリプチンスキーは、ポーランドの名門映画学校であるウッチ映画大学を卒業しました。その後、ヨーロッパやアメリカを中心に、映像作家、脚本家、カメラマンとして幅広い活動を展開。現在は、アメリカで自身の制作会社「ズビッグ・ビジョン」を主宰し、映像制作の最前線で活躍しています。

1970年代初頭からデジタル技術、特にHD（高精細度）技術を積極的に導入し、数々の革新的な映像作品を発表しました。ジョン・レノン、オノ・ヨーコ、ミック・ジャガーなど、著名なアーティストのミュージック・ビデオを手がけたことでも知られています。高精細度テレビジョン放送（HDTV）技術を用いた映像作品を多数発表し、MTVの作品も多く手がけ、この分野でも多くの賞を受賞しています。

1982年には、短編アニメーション作品『タンゴ』で、第55回アカデミー短編アニメ賞を受賞。1990年には、映像作品『オーケストラ』でエミー賞特殊技術賞を受賞するなど、その才能は国際的に高く評価されています。また、アヌシー国際アニメーション映画祭をはじめ、数々の国際的な映画祭で賞を受賞しています。

主なミュージック・ビデオ作品

リプチンスキーは、数多くのミュージック・ビデオを手がけており、その作品は音楽と映像の融合による新しい表現を追求しています。以下に代表的な作品を挙げます。

アート・オブ・ノイズ「CLOSE TO THE EDIT」
シンプル・マインズ「ALIVE AND KICKING」
ペット・ショップ・ボーイズ「OPPORTUNITIES」
チャック・マンジョーネ「DIANA D」
アラン・パーソンズ・プロジェクト「STEREOTOMY」
オノ・ヨーコ「HELL IN PARADISE」
ルー・リード「THE ORIGINAL WRAPPER」
スーパートランプ「I AM BEGGING YOU」
ラッシュ「TIME STAND STILL」
プロパガンダ「P-MACHINERY」
レディ・パンク「MINUS ZERO」
ジョン・レノン「IMAGINE」
伊東たけし「COWBELL」

これらの作品は、リプチンスキーの独特な映像センスと、高度な技術によって生み出されており、ミュージック・ビデオの歴史に大きな足跡を残しています。

外部リンク

ズビグニュー・リプチンスキー - IMDb（英語）
* zbigvision.com

ズビグニュー・リプチンスキーは、映像技術の革新と芸術的な表現を追求し続ける、現代を代表する映像作家の一人です。

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