ズヴァールトフィス級潜水艦

ズヴァールトフィス級潜水艦

ズヴァールトフィス級潜水艦は、オランダ王立海軍によって擁する通常動力型の潜水艦であり、1966年から1972年にかけて2隻が建造されました。この艦級の名称はオランダ語で「メカジキ」を意味する「ズヴァールトフィス」に由来しています。本級は、前代のドルファイン級潜水艦の後継として設計され、海上自衛隊のうずしお型潜水艦と同じく、米海軍のバーベル級潜水艦を基にして涙滴型の船体設計が採用されています。

建造と運用

ズヴァールトフィス級は、1966年7月14日に起工され、その後1970年に進水しました。1972年には竣工し、同年8月18日にオランダ海軍に正式に就役しました。一方で、2隻目のテーヘルハイも同様の時期に建造され、進水は1971年、竣工は1972年というスケジュールで行われました。

ズヴァールトフィス級潜水艦は、オランダ海軍で数十年間運用されましたが、1987年にハープーン対艦ミサイルを搭載可能にする近代化改装を受けました。この改装により、潜水艦の戦闘能力が強化され、当時の技術に合わせた機能が追加されました。

除籍と売却

ズヴァールトフィス級は次第に古くなり、1990年代にはハイテク装備を備えた新型潜水艦であるワルラス級潜水艦にその役割を譲ることとなりました。ズヴァールトフィスとテーヘルハイの2隻は1994年および1995年にそれぞれ除籍されました。その後、両艦は1997年にマレーシア海軍に売却される予定でした。この際、潜水艦はマレーシアに向けて運ばれましたが、後にフランス製のスコルペヌ型潜水艦の採用が決定されたため、再整備のために2005年にオランダに返却されました。

同型艦の詳細

• - ズヴァールトフィス（S 806）

- 建造：RDM
- 起工：1966年7月14日
- 進水：1970年7月2日
- 竣工：1972年2月18日
- 就役：1972年8月18日
- 除籍：1994年

• - テーヘルハイ（S 807）

- 建造：RDM
- 起工：1966年7月14日
- 進水：1971年5月25日
- 竣工：1972年10月20日
- 就役：1972年10月29日
- 除籍：1995年

準同型艦

ズヴァールトフィス級と類似の設計を持つ潜水艦としては、台湾海軍の海龍級があります。

参考資料

• - Conway's All the World's Fighting Ships 1947–1995
• - オランダ王国防省によるズヴァールトフィス級潜水艦に関する文書（PDFファイル）

このように、ズヴァールトフィス級潜水艦はオランダの海軍力の中で重要な役割を果たし、歴史的な意義を持つ艦艇であると言えるでしょう。

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