セカンド・ラブ (曲)

セカンド・ラブ

中森明菜の「セカンド・ラブ」は、1982年11月10日にリリースされた楽曲で、彼女の3枚目のシングルとして知られています。この曲は、来生えつこ氏と来生たかお氏姉弟が作詞・作曲を手掛けたバラードで、編曲は萩田光雄氏が担当しました。プロデュースも彼女の前作「少女A」に続いて小田洋雄氏が行っています。

背景と制作の経緯

「セカンド・ラブ」は、スタジオ・アルバム『ファンタジー〈幻想曲〉』の先行シングルとして位置づけられており、リリース当初から強い注目を集めました。この楽曲は元々、大橋純子への提供が予定されていました。しかし、1981年に彼女が来生氏に提供した「シルエット・ロマンス」がヒットしたことから、中森への楽曲提供にシフトされた経緯があります。

最初は『少女A』の影響で、次のシングルも同様な路線を採用しようとする意見が多かったため、「キャンセル！」という曲が提案されましたが、宣伝担当者が「セカンド・ラブ」を推し続け、その熱意が制作側にも伝わった結果、最終的にはこの楽曲がサードシングルとして決定しました。

中森自身もこの楽曲に感銘を受け、自分が歌うべきか他のアーティストが歌うべきか悩むほどだったと述べています。このため、もしヒットしなかったらどうしようという思いが常にありました。しかし、1983年1月にはTBS系音楽番組『ザ・ベストテン』で初めて1位を獲得した際、喜びと安堵感の両方を感じたと語っています。

放送当日、中森は風邪を引いており、歌唱中に声が出ない場面もありましたが、自己流でパフォーマンスを尽くし、視聴者への誠意を示しました。このエピソードは、その年の回顧録の中でも語られることとなります。

チャート成績

「セカンド・ラブ」はオリコン週間シングルチャートにおいて1982年11月22日に初めて2位に登場し、翌週には1位を獲得しました。以降、1982年12月13日まで3週連続で1位を記録し、その後も1983年の初めに合算週でさらに3週連続1位となり、トータルで6週の1位を達成しました。

年間シングルチャートでは1983年度に8位となり、累計で約77万枚を販売しました。これは中森のシングル曲の中でも最大の売上を記録している作品です。この成功は、彼女の音楽キャリアにおいて重要な意義を持つ瞬間だったと言えるでしょう。

収録と評価

シングルとしてリリースされた「セカンド・ラブ」は、その後も再録やリミックスが行われ、1995年や2002年、さらに2010年にはパチンコ台のCMソングとしても使用されました。また、さまざまなアーティストによるカバーも行われ、多くの人々に愛されています。

音楽評論家からも、「セカンド・ラブ」は1980年代のオーソドックスな歌謡曲として高く評価されています。中森明菜の個性と曲調が見事に調和しているだけでなく、彼女の初期の歌唱スタイルを語る上で欠かせない楽曲とされています。

結論

「セカンド・ラブ」は、中森明菜の記念すべき楽曲であり、彼女の音楽キャリアにおいても特に重要な一曲として位置づけられています。多くの人々に感動を与え、なおかつ音楽史に名を刻む作品として、これからも愛され続けることでしょう。

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