セクターゾーン

セクターゾーン

概要

『セクターゾーン』は1984年7月に日本物産から登場したアーケードゲームであり、北米版では「セクロス」として知られています。1986年にはファミリーコンピュータに移植され、その後WiiやWii Uのバーチャルコンソール、さらにPC向けにプロジェクトEGGで配信されました。また、アーケード版は2021年にアーケードアーカイブスとしてPlayStation 4|PlayStation_4とNintendo Switchでも遊ぶことができます。

このゲームは横スクロールシューティングゲームに分類され、特にアーケード版では縦画面構成を採用している点が特徴です。フィールドは斜め上から見た構図で、上下移動によってスクロールスピードが変わる独自のシステムにより、立体感を演出しています。奇数面と偶数面ではそれぞれ異なるスクロールの速度が設定され、高速スクロールの面では敵とのレース要素が強く、低速面では攻撃を避けながらのシューティングが楽しめます。

ゲームの目的は、地上に取り残されたペトラ人を救出することです。プレイヤーはホバーリングバイク「ギルギットペトラ」を操作し、様々な敵や障害物を乗り越えながら、救出ミッションに挑戦します。

ゲーム内容

システム

プレイヤーは自機を操作し、スタート地点からゴール地点へ到達することでステージをクリアします。途中で出現する敵キャラクターや障害物は、ショットで破壊可能です。特にバイクに乗った敵キャラクターは、ぶつかることで弾き飛ばしたり、地形に当てることで倒すことができます。

しかし、ビークルのエネルギーは走行するごとに徐々に減少し、ショットを撃つたびにも消耗します。エネルギーは道中に散らばっているエネルギーカプセルを回収することで回復できますが、ステージクリア後には回復しません。また、道中にいるペトラ人に接触することで救出できます。アーケード版では最大3人を救出でき、救助するたびに得点が加算されます。8人連続して救出するとパーフェクトボーナスが得られる仕組みもあります。

得点はアイテムの収集や敵の撃破も伴い、敵バイクをショットで倒すとさらに得点が加算されます。一方、地形や敵の攻撃に当たってしまうとミスとなり、エネルギーが切れることで操作が不能になります。

地形

各ステージにはさまざまな地形が存在し、例えば「古代遺跡」や「スリップゾーン」といった特定のトラップや障害物がプレイヤーを待ち構えています。復活アイテムや特殊効果を持つアイテムもいくつか用意されており、ゲームプレイをさらに楽しませてくれます。

ストーリー

ストーリーは、惑星コルラの住人であるペトラ人と凶悪なバスラ族の戦争が背景となっています。平和主義のペトラ人はバスラ族の突然の宣戦布告に対抗する武器を持たず、地下に追いやられてしまいます。地上に取り残された仲間たちを救うため、ペトラ人はホバーリングバイクを開発し、救助活動を開始するという物語です。

キャラクター

ゲームにはペトラ人を追い詰める敵キャラクターとして、バスラ族をはじめ、さまざまな種類の敵が登場します。これらのキャラクターは特定の面でのみ出現し、それぞれ異なる攻撃や特性を持っています。

開発と評価

アーケード版を手掛けた山下要介は、後に人気ゲーム「マイティガイ」や「超時迷宮レジオン」などを手がけ、またファミコン版では彼のデザインが「セクロス」に反映されました。ファミリーコンピュータ版「セクロス」は、スピード感が魅力のゲームとして多くの評価を受けました。

ゲーム誌の読者投票では15.51点（満30点）を獲得し、速さが特に注目されたタイトルとしても知られています。

このように『セクターゾーン』は、ユニークなゲームシステムや魅力的なストーリー展開で多くの支持を集めているゲームです。

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