セヌリ党 (2017-)

セヌリ党

セヌリ党（韓国語：새누리당）は、2017年に設立された韓国の保守系政党です。この政党は、朴槿恵前大統領の弾劾後に彼女を支持し続ける保守派の有志によって生まれました。特に、朴槿恵を支持する「親朴派」として知られるグループが中心となり、保守系の極右政党として位置づけられています。

設立の背景

朴槿恵大統領は、2016年10月に発覚した一連のスキャンダル、いわゆる「崔順実ゲート事件」により、2016年12月には国会から弾劾訴追を受けました。彼女を支持する旧セヌリ党は、政治的危機の中で支持率が急落し、その影響で党内の反朴派が離党し、新しい政党の結成が進められました。これに伴い、旧セヌリ党は2017年1月に党名を変更することを決定し、2月8日の議員総会で「自由韓国党」という新党名が支持を得ました。

新たに生まれた党は、朴槿恵大統領の弾劾に反対する集会を運営していた旧セヌリ党議員との間に緊張関係が生じ、その後、彼らは独自の政党を目指す準備を進めました。これにより、2017年2月21日にはセヌリ党創党準備委員会が設立され、間もなく中央選挙管理委員会に政党登録申請を行いました。

新セヌリ党の結党と活動

新セヌリ党は、2017年4月5日に結党大会を開催し、鄭光澤（チョン・グヮンテク）氏と權寧海（クォン・ヨンヘ）氏が共同代表に選ばれました。さらに、元自由韓国党の党員である趙源震（チョ・ウォンジン）氏が合流したことで、国会における政党としての地位も確立しました。この党は2017年4月10日に正式に政党登録が完了し、充実した活動を開始しました。

しかし、2017年の第19代大統領選挙では、趙源震氏が候補に選ばれながらも、わずか0.13%の得票率で惨敗しました。この結果を受け、親朴派の党員は趙氏派に懲戒を行うことが始まり、趙源震氏は最終的に除名されました。これにより、新セヌリ党は唯一の国会議員を失い、院外政党に転落しました。趙氏と彼を支持するグループは、2017年8月に大韓愛国党を結成しました。

その後の動向

趙源震氏の除名後、新セヌリ党の活動は停滞気味となり、党の公式ホームページが時折情報を発信する程度となりました。2018年の地方選挙や2020年の総選挙でも候補者を立てたものの、当選には至らない結果が続いています。特に、党の基礎自治議員候補はすべて落選し、党の影響力は低下しています。

結論

セヌリ党は、朴槿恵大統領の弾劾とその影響を受けて、大きく変遷を遂げた政党です。設立から現在まで、様々な困難に直面しながらも活動を続けていますが、その活動はかつての勢いを失いつつあるようです。今後の動向には注目が必要です。

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