自由韓国党

自由韓国党の歴史と影響

自由韓国党（じゆうかんこくとう）は、韓国の保守政党の一つで、1997年にハンナラ党として設立されました。その後、党名を何度も変更し、2012年にはセヌリ党、2017年には自由韓国党と改称されています。自由韓国党は、韓国の政治における保守派の主要な一翼を担ってきました。特に金泳三、李明博、朴槿恵の政権時代には与党としての地位を確立し、国会においても一定の影響力を持ち続けました。

結成と初期の活動

自由韓国党の前身、ハンナラ党は、1997年11月21日に新韓国党や民主党の結合により設立されました。設立直後の1997年の大統領選挙では、当時の野党である新政治国民会議の金大中候補に辛くも敗北し、一時的に与党の座を失いました。この後も党は、2000年の国会総選挙で院内第一党の地位を維持しましたが、2002年の大統領選では盧武鉉候補に敗れています。

2000年代の支持基盤の強化

2004年には盧武鉉大統領に対する弾劾訴追を行い、これにより支持率の急落を経験しましたが、朴槿恵氏を代表に選出したことで党の再建を図り、その結果、2006年には統一地方選挙で勝利を収めるなど、徐々に党勢を回復しました。そして、2012年の総選挙でセヌリ党に改名した際には、大規模な支持を得ることに成功し、野党である民主統合党を大きく上回る152議席を獲得しました。

政権の確立と変化

この勢いを受け、2012年の大統領選挙では朴槿恵が大統領に就任し、その後もセヌリ党は与党としての地位を維持しました。しかし、朴政権下で発生したセウォル号沈没事故やその後の政権運営への批判が党の支持基盤を脅かしました。特に2016年の総選挙では、党としては大敗を喫し、初めて第2党に転落しました。

時代の変遷による分裂

その後、崔順実ゲート事件を受けた党の信頼失墜により、2017年には新たに自由韓国党に改称されました。しかし、党内部では親朴派と非親朴派の対立が深まり、次第に分裂の様相を呈しました。2019年には未来韓国党が分党され、さらにその後未来統合党に合流する形で自由韓国党は解党され、1997年からの約22年の歴史に終止符を打つこととなりました。

影響と評価

自由韓国党は、韓国の保守政治において重要な役割を果たしてきた一方で、時代の変化に適応できず批判が高まりました。その歴史は、韓国政治の多様性や流動性を象徴するものであり、今後の韓国政治における保守派の再編成にも影響を及ぼすことでしょう。

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