セバスチャン・サンダース

セバスチャン・サンダース(Sebastian Sanders)は、1971年9月25日生まれのイギリス出身の競馬騎手です。愛称は「セブ」(Seb) 、香港では「桑迪ス」として知られています。

彼のキャリアは1990年、イギリスで見習騎手免許を取得したことから始まりました。才能溢れる若き騎手は1995年、年間61勝という輝かしい成績で最優秀見習騎手に輝きます。その後も活躍は続き、1996年にはイギリス騎手免許を取得、97勝を挙げてイギリスリーディングジョッキー8位という好成績を収めました。

1997年は、彼のキャリアにおける重要な転換点となりました。名馬コンプトンプレイスに騎乗し、ジュライカップを制覇、念願のG1初勝利を達成したのです。この年は105勝を挙げ、イギリスリーディングジョッキー6位にランクインしました。

しかし、順風満帆なキャリアの中で、1998年には盲腸の手術を受けるなど、試練も経験しています。

1999年には、日本中央競馬会（JRA）の短期免許で来日。日本の競馬ファンにその実力を披露し、9勝を挙げました。フェブラリーステークスにもGI初騎乗を果たしましたが、結果は16着という悔しい結果に終わりました。2000年も短期免許で来日しましたが、2勝にとどまりました。

日本での経験を経て、サンダースはイギリスに戻り、着実に勝利数を重ねていきます。2002年には123勝、2003年には101勝を記録。そして2004年には、165勝の大活躍でイギリスリーディングジョッキー3位に輝き、JRA短期免許も再取得しました(身元引受人は美浦所属の和田正道調教師)。

2005年には再びJRA短期免許を取得し、イギリスではリーディングジョッキー2位という素晴らしい成績を残しました。そして、2007年、ついに悲願のイギリスリーディングジョッキー1位を獲得します。しかし、これはジェイミー・スペンサーとの激しい争いの末、両者190勝で並び、タイトルを分け合うという劇的な結末でした。同年、ワールドスーパージョッキーズシリーズにも出場しています。

2008年には、エプソムオークスでルックヒアに騎乗し優勝、さらに彼のキャリアに華を添えました。

サンダースのG1勝利は、[ジュライカップ]、[ナンソープステークス]、[アイリッシュ2000ギニー]、[ディアヌ賞]、[オイロパ賞]、そしてエプソムオークス(2008年、ルックヒア)など、数々の名馬と共に数々の栄光を手にしました。

セバスチャン・サンダースは、類まれな才能と、幾多の困難を乗り越える強い精神力を持つ、記憶に残る騎手として、競馬史に名を刻んでいます。彼の華麗な騎乗は、多くの競馬ファンの記憶に今も鮮やかに刻まれていることでしょう。

もう一度検索