セブリング12時間レースとは？意味をやさしく解説

セブリング12時間レース (12 Hours of Sebring)

セブリング12時間レースは、アメリカ・フロリダ州のセブリング・インターナショナル・レースウェイで毎年3月に開催される自動車の耐久レースです。このレースでは、12時間という時間内にどれだけ長い距離を走ることができるかが競われます。セブリングは、ル・マン24時間レースやデイトナ24時間レースと並んで「スポーツカー三大クラシック耐久レース」の一つとして広く認識されています。

歴史

1950年に初めて行われたこのレースは、当初は6時間の耐久レースとしてスタートしました。しかし、1952年からは12時間の耐久レースに形式が変更され、セブリング国際耐久グランプリとして開催されるようになりました。その後、1974年にオイルショックが影響し一時開催が中止されたものの、それ以降はほぼ毎年行われ、2022年には第70回を迎えました。

また、1953年の第2回大会からはスポーツカー世界選手権に組み込まれるようになり、1973年からはIMSAシリーズの一環となりました。1981年には世界耐久選手権とIMSAのダブルタイトルが設定されましたが、その後はIMSAシリーズのみの戦いに戻っています。2012年と2013年にはALMSやWECにも組み込まれましたが、その後はUSCCやNAECのレースになっています。

レースの特性

セブリングのサーキットは、バンピーでスリッピーな路面が特徴であり、この特性がレースを一層過酷なものにしています。参加するドライバーやチームには厳しいチャレンジが待ち受けており、時に24時間レースよりも厳しいコンディションとされています。特に、2019年にはWECとIMSAが同じ週末に行われる「スーパーセブリング」の形式で実施され、元気な競争が繰り広げられました。

日本車の成功

1989年には日産のGTP ZX-Tが初めて日本車として総合優勝を果たしました。この成功を皮切りに、日産は5回、トヨタとホンダはそれぞれ2回、マツダが1回の優勝を記録しています。しかし、これまでのところ日本人ドライバーが総合優勝者になることはありませんでした。

歴代優勝者

セブリング12時間レースの歴史には多くの名ドライバーと名車があります。特に、ポルシェは最多の18回の優勝を誇り、その後にフェラーリが続きます。また、連勝記録としてはポルシェが1976年から1988年にかけて達成した13連覇や、2000年から2007年の間にアウディが達成した8連覇があります。

代表的な優勝ドライバー

- 1950年: フリッツ・コスター、ラルフ・デェション
- 1952年: ハリー・グライ、ラリー・クロック
- 1989年: チップ・ロビンソン、アリー・ルイエンダイク
- 2023年: ピポ・デラーニ、アレクサンダー・シムズ、ジャック・エイトケン

これまでのセブリング12時間レースは、彼らの努力と技術が結集した場所であり、モータースポーツの歴史の中でも特に重要な位置を占めています。競技者たちが繰り広げる熱い戦いは、毎年多くの観客を魅了し続けています。

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