セリア・ジョンソン

デイム・セリア・エリザベス・ジョンソン

デイム・セリア・エリザベス・ジョンソン（Dame Celia Elizabeth Johnson、1908年12月18日 - 1982年4月26日）は、イングランド出身の著名な女優です。彼女は舞台、映画、テレビの各分野で活躍し、中でも映画『軍旗の下に』（1942年）や『逢びき』（1945年）の出演で広く知られています。

若年期と教育

ジョンソンはサリー州リッチモンドに生まれ、1919年から1926年までロンドンのセント・ポール女学校に通いました。在校中には、著名な指揮者グスターヴ・ホルストの楽団でオーボエを演奏した経験も持ちます。1926年には王立演劇学校に入学し、後にコメディ・フランセーズでの学びを通じて演技技術を磨きました。彼女は演技に興味を持ちはしたものの、公式な演技経験がない状態でこの道を選んだことについて、「自分が演じることが好きだと気づいたから」と語っています。

キャリアの歩み

舞台女優としてのキャリアは1928年にスタートし、ジョージ・バーナード・ショーの作品『バーバラ少佐』で初舞台を飾りました。その後、彼女は1930年代にわたり、ロンドンやニューヨークの舞台でも活躍を続けました。特に1940年には『高慢と偏見』でエリザベス・ベネット役を演じ、舞台での全盛期を迎えます。

第2次世界大戦中、ジョンソンは家庭の事情から映画やラジオの仕事にシフトし、家族を支える一方で、戦争映画にも出演しました。特に『逢びき』では評価され、ニューヨーク映画批評家協会賞を受賞するなど、その演技力が広く認められました。

1946年から数年間は子育てに専念し、女優業を控えましたが、その後も舞台に復帰し、1960年代のロイヤル・ナショナル劇団での活動などで存在感を示しました。ジョンソンはアカデミー賞や英国アカデミー賞でも高く評価され、生涯にわたり多くの受賞歴を持っています。

私生活

彼女は1935年にジャーナリストのピーター・フレミングと結婚し、3人の子どもをもうけました。しかし、フレミングは1971年に急逝します。ジョンソンは子育てを最優先にして女優活動とのバランスに苦しみつつも、愛情豊かな母親としての姿を貫きました。彼女の娘は、ジョンソンが明るく母性的な性格だったと回顧しています。

最晩年と死去

1982年、ジョンソンは舞台『The Understanding』での公演中、オックスフォードシャーの自宅で友人と過ごしていた際に脳卒中に襲われ、短い時間の内に亡くなりました。遺産は約15万ポンドとされ、彼女の活動の影響は今でも多くの人々に覚えられています。2008年には生誕100周年を祝ってリッチモンドの住居に記念プレートが設置され、彼女の業績を後世に伝えていく努力が続けられています。

デイム・セリア・エリザベス・ジョンソンの演技は、映画『逢びき』を通じて新しい世代にも知られることとなり、今や名作と称されています。

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