セレカ

セレカ（サンゴ語: Seleka）は、中央アフリカ共和国に存在した政党および反政府民兵組織の連合体です。サンゴ語で「連合」「同盟」を意味します。2013年にフランソワ・ボジゼ政権を崩壊させましたが、同年中に解散宣言が出されました。

構成

セレカは複数の組織から構成されていました。

平和と正義の愛国者同盟（PJCC）: 軍事指導者はヌールッディーン・アダム将軍。
統一民主勢力連合（UFDR）: 代表はミシェル・ジョトディア。
中央人民民主戦線（FDPC）: 代表はマルタン・クーンタマディジー将軍。
国家保全愛国者同盟（CPSK）: 代表はモハメド＝ムーサ・ダファネ将軍。
* 復興再建同盟（A2R）: 2012年10月に創設されましたが、2013年3月に復興再建運動（M2R）に組織改編されました。代表はサルヴァドール・エジゼカン。

代表には、UFDRのジュスタン・コンボ・ムスタファが就いていました。

歴史

2012年12月、セレカは政府軍に対して攻撃を開始しました。2013年1月には政府と和平を結びましたが、国政への参加が不十分であることや外国軍の駐留に不満を抱き、3月20日を期限とする最後通牒を突き付けました。

2013年3月23日夜、セレカは首都バンギへ進撃を開始し、翌24日には大統領府付近で銃撃戦となり、フランソワ・ボジゼ大統領は脱出し、首都を制圧しました。3月25日夜、セレカはミシェル・ジョトディアを暫定大統領に指名し、議会と各政府機関の解散、憲法の停止を宣言しました。ジョトディアは3年以内に選挙を実施するまでは「法令」に基づき自身が統治するとしました。

このクーデターにより、ボジゼ大統領はカメルーンへ脱出しました。旧宗主国のフランスはバンギ・ムポコ国際空港を確保しましたが、それ以上の軍事行動は見られませんでした。また、現地に展開していた南アフリカ兵13人が死亡しました。国際連合安全保障理事会は事態を非難しましたが、具体的な制裁措置は行われませんでした。アフリカ連合は中央アフリカ共和国の加盟資格を停止しました。

しかし、ボジゼ政権を崩壊させたセレカでしたが、各組織の民兵に約束された賃金が支払われず、軍規の乱れや離反が生じ、国内の治安悪化を招きました。2013年9月13日、ジョトディア暫定大統領はセレカの解散を宣言しましたが、求心力のない武装勢力であり、混乱を収拾するには至りませんでした。同年11月には、旧宗主国のフランスとアフリカ連合が軍事介入し、残存勢力との間で小規模な戦闘が行われる一方、一部では武装解除も行われました。

少年兵の問題

セレカは組織が急拡大する中で、多くの年少者が自主的もしくは半ば強要されて少年兵として活動していました。この問題は、セレカの負の遺産として深刻な課題となっています。

もう一度検索