セント・アンドルーズとは？意味をやさしく解説

セントアンドリュース：ゴルフの聖地、歴史と文化が息づく町

セントアンドリュースは、スコットランドのファイフに位置する、北海に面した歴史的な町です。ゴルフ発祥の地として世界的に知られ、「ゴルフの聖地」と称されるこの地は、美しい景観と豊かな歴史に彩られています。

ゴルフの聖地

セントアンドリュースは、ゴルフの権威であるR&Aゴルフクラブ（The Royal and Ancient Golf Club of St Andrews）と、世界的に有名なゴルフコース、セントアンドリュース・リンクスがあることから、「ゴルフの聖地」として知られています。特に、セントアンドリュース・リンクスの中でも最も由緒ある「オールド・コース」は、5年に1度、ゴルフ四大メジャーの一つである全英オープンの舞台となり、世界中のゴルフファンにとって憧れの場所です。

歴史

セントアンドリュースの歴史は古く、ピクト人の本拠地であったと考えられています。6世紀にはカルディー修道院が建てられ、その後、9世紀には司教座の町となりました。中世には重要な港町として栄えましたが、宗教改革やイングランド内戦の影響で一時的に衰退しました。19世紀後半には荒廃していましたが、20世紀に入り、セントアンドリュース大学の成長とゴルフ人気の上昇により、再び活気を取り戻しました。

初期の歴史

6世紀：カルディー修道院が建設される。
9世紀：司教座がダンケルドから移され、セントアンドリュースが司教座の町となる。
12世紀：キルリーモントまたはマックロスという名前で定住が始まる。
12世紀：パトラス司教聖レグルスが聖アンデレの聖遺物を持ってこの地を訪れ、ピクト人の王アンガス・マクファーガスから土地を与えられたという伝説がある。
1124年：ロイヤル・バラ（Royal Burgh）となる。

中世から近代へ

16世紀：重要な港町として繁栄するが、宗教改革やイングランド内戦で破壊される。
19世紀後半：町の荒廃が進む。
20世紀：セントアンドリュース大学の成長とゴルフ人気の高まりにより復興する。

気候

セントアンドリュースは海洋性気候であり、高緯度に位置するにもかかわらず比較的温暖です。冬は平均気温が4℃前後で、夏は最高気温が25℃を超えることはめったにありません。ただし、東岸に位置するため、濃霧が発生することがあります。

建築物

聖堂

かつてスコットランド最大の建物であったセントアンドリュース聖堂は、現在では廃墟となっています。14世紀初めに完成しましたが、宗教改革後に略奪され、廃墟となりました。現在は、防御用壁や塔、門などの一部が残っています。

セント・ルールズ・タワー

聖堂に隣接するセント・ルールズ・タワーは、12世紀初頭に建てられたと考えられており、塔の頂上からはセントアンドリュースの美しい街並みを一望できます。

城

セントアンドリュース城は、海に浸食された岩だらけの岬の上にあります。13世紀初めに司教の住居として建てられましたが、イングランドからの侵略や宗教改革などの影響で破壊と再建を繰り返しました。城内では、様々な歴史的な出来事が起こっています。

ホリー・トリニティー教会

町の教会として12世紀初めに建てられたホリー・トリニティー教会は、15世紀に現在地に移転しました。スコットランドのプロテスタント聖職者ジョン・ノックスが初めて公の場で説教を行った場所として知られています。

ブラックフライアーズ礼拝堂

サウス・ストリートに残るブラックフライアーズ礼拝堂の廃墟は、13世紀に建てられたドミニコ会派の礼拝堂の一部です。

その他の情報

セントアンドリュースは、ゴルフの聖地であるだけでなく、スコットランド最古の大学であるセントアンドリュース大学があり、学術都市としての側面も持っています。また、美しい海岸線や歴史的な建造物など、多くの魅力を持つ町です。

セント・アンドルーズ