セント・デイヴィッド教区 (ドミニカ国)

セント・デイヴィッド教区は、ドミニカ国を構成する10の行政教区の一つで、島の東部に位置しています。この教区は、北から時計回りにセント・アンドリュー教区、北大西洋、セント・パトリック教区、セント・ジョージ教区、セント・ポール教区、セント・ジョゼフ教区と隣接しており、ドミニカ国内で最も多くの行政教区と境界を共有しています。その面積は131.5平方キロメートルに及び、2011年の国勢調査では5,899人の人口を有しています。

特筆すべき点として、教区の北部約15平方キロメートルはカリナゴ・テリトリーとして指定されており、先住民族であるカリブ族（カリナゴ族）の自治区（居留地）となっています。この地域は、カリブ族の文化と伝統が色濃く残る場所であり、彼らの自治権が尊重されています。

セント・デイヴィッド教区には、以下の主要な都市や村落が存在します。

カッスル・ブルース（Castle Bruce）: 教区内で最大の都市であり、行政や商業の中心地としての役割を担っています。
グッド・ホープ（Good Hope）：北大西洋に面した場所に位置しています。
プティ・スフリエール（Petit Soufrière）: 北大西洋に面した場所に位置しています。
ロザリー（Rosalie）: 教区の南東部に位置し、美しい自然に囲まれています。
* サリュビア（Salybia）: カリナゴ・テリトリーの首都であり、カリブ族の文化的な中心地です。

セント・デイヴィッド教区は、ドミニカ国の自然と文化の多様性を象徴する地域であり、カリブ族の歴史と伝統を今に伝える貴重な場所と言えるでしょう。肥沃な土地と豊富な降雨に恵まれ、農業が盛んな地域でもあります。

教区内には、手つかずの自然が残されており、ハイキングや自然観察などを楽しむことができます。また、カリブ族の文化に触れることができるのも、この地域ならではの魅力です。セント・デイヴィッド教区は、ドミニカ国の観光においても重要な役割を果たしており、多くの観光客がその自然美と文化に惹かれて訪れます。

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