センナ

センナ (Senna alexandrina)

センナは、マメ科のジャケツイバラ亜科に属する植物であり、学名は Senna alexandrina として知られています。また、シノニムには Cassia angustifolia や C. acutifolia があります。日本薬局方においては、主にこの植物の小葉が生薬とされています。センナは上エジプト、特にヌビア地方やスーダンのハルツーム周辺に自生し、さらにインドやソマリアでも栽培されています。その種小名である「アレクサンドリアの」は、上エジプトで収穫されたセンナが古代の交易ルートを通じてアレクサンドリアに運ばれ、以後はヨーロッパやアジアに輸出された歴史に由来しています。また、ラテン語の「センナ」という名称もアラビア語の「サナー」に由来しているとされています。

植物としての性質

センナにはさまざまな呼称があり、ホソバセンナやアレクサンドリアセンナ、チンネベリセンナなどが含まれます。この植物にはいくつかの混乱が見られ、学名や和名の定義において明確な区別が必要です。さらに、センナの効果は多岐にわたり、特に消化器系の健康維持に寄与しています。

作用機序と医薬品

生薬として扱われるセンナは主に瀉下剤として用いられています。センナの中に含まれる有効成分であるアントラキノン類とその配糖体は、腸内での代謝を経て排便を促します。特に、薬理成分のセンノシド（sennoside）が腸内細菌によって分解され、強い瀉下効果を示します。このセンノシドを基にした医薬品、たとえばソルダナやプルゼニドなど、さまざまな商品が市販されています。これらは、主に便秘解消や医学的な検査後のバリウム排泄を助ける目的で処方されます。

また、センナには過去に堕胎に用いられたとの歴史もあり、そのため、取り扱いや使用には注意が必要です。

健康茶としての利用

日本薬局方に則ったセンナの果実や小葉、葉柄、葉軸は医薬品として扱われ、食品、特に健康茶に含めることは法律上認められていません。しかし、ダイエット効果を謳う健康茶の中には、センナが含まれていることがあり、これが薬事法違反となる場合があります。これにより、製品の回収問題が発生することもあります。

合法的にセンナの茎は効能を謳わなければ食品として扱われており、健康茶などに使用されることもあります。そのため、センナを用いた商品を選ぶ際は成分の正しい理解と法的な枠組みについての認識が求められます。このことは、食品と医薬品の境界線についても明確に理解する必要があることを示しています。


センナは、その強力な作用と歴史的背景を持つ植物であり、使用には十分な理解と注意が必要です。

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