セールロンダーネ山地

セールロンダーネ山地について

セールロンダーネ山地（Sør Rondane Mountains）は、南極大陸に位置する一大山脈です。この山地の発見は1937年にさかのぼり、ノルウェーの探検隊であるLars Christensen調査隊によって行われました。セールロンダーネという名称は、ノルウェーのロンダーネ山地から名付けられたもので、意味は「南のロンダーネ」です。

この山地は、昭和基地から西方へ約600キロメートルの地点、南緯72度5分、東経25度付近に位置しており、面積は四国と同程度とされています。標高は1,000メートルから3,000メートルに達する山々が連なる様子は壮観で、最高峰は2,996メートルに達します。地質学的には、この山地は約6〜5億年前にゴンドワナ大陸の衝突によって形成されたと考えられています。

南極大陸は広大な氷床に覆われていますが、セールロンダーネ山地はその中の数少ない露岩地区の一つです。このため、近年では日本の南極観測隊による様々な地学的調査が行われています。これにより、この地域における科学的な知見が蓄積されてきました。

また、山地の周囲はたくさんのクレバスに縁取られており、1989年には日本の隕石探査チームが使用していた雪上車がクレバスに落下するという事故が発生しました。この事故は、山地の特異な地形が引き起こしたものとして記憶されています。

セールロンダーネ山地に関する表記については、国立[[極地研究所]]南極地名委員会による標準カナ表記が中黒のつかない「セールロンダーネ」とされています。ただし、日本語文献では「セール・ロンダーネ」と中黒を用いる場合や、「セロンダン山脈」という別表記が見られることもあり、表記の揺れが存在します。

領有権については、南極条約によってこの地域の領有権は凍結されていますが、ノルウェーはドロンニング・モード・ランドの一部としてセールロンダーネ山地を含む領有権を主張しています。このように、セールロンダーネ山地は地理的、歴史的に興味以上の価値を持つ地域と言えるでしょう。さらに、その独特な環境における科学的調査は、私たちの地球理解にも貢献しています。

この山地に関する情報を得るためには、関連項目として南極における領有権主張の一覧や、国立[[極地研究所]]の地圏研究グループの地質分野に関する外部リンクを参照することをお勧めします。

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