ゼンセン同盟

ゼンセン同盟について

ゼンセン同盟（ゼンセンどうめい）は、かつて日本に存在した労働組合で、その歴史は1946年に遡ります。この年、全国の繊維業に携わる企業別労働組合を基盤とする全国繊維産業労働組合同盟（通称：全繊同盟）が結成されました。初代の会長には松岡駒吉、初代書記長には斎藤勇が就任し、日本労働組合総同盟（総同盟）に加盟しました。これがゼンセン同盟の始まりです。

1950年には、日本労働組合総評議会（通称：総評）が創設されたことを受けて、ゼンセン同盟は総同盟から脱退し、総評に参加しました。しかし3年後の1953年には、総評に批判的な立場を取るようになり、脱退して全日本労働組合会議（全労会議）を結成しました。このように、ゼンセン同盟はその成長過程で異なる労働組織とも交わりながら、独自の発展を遂げました。

1954年には、近江絹糸紡績での古い労務管理の問題が浮き彫りになり、それに対処するために近江絹糸民主化闘争本部を設置し、従業員を組織化しました。その結果、105日間にわたるストライキを成功に導き、労働者たちの権利を勝ち取ることに成功しました。

1964年には全労会議を解散し、全日本労働総同盟（同盟）を結成して加盟しました。この時期から、ゼンセン同盟は活動を広げ、1969年には長崎屋、ジャスコ、ニチイといったスーパーの労働組合が参加しました。これにより、組織の対象がスーパーに拡大し、後のサービス業全体の組織化の道を開きました。

1974年にはゼンセン同盟という名称に変更され、2000年には介護保険法の施行に伴い、介護業界の労働者を対象とした介護クラフトユニオンを設立、ゼンセン同盟に組織化することとなります。このようにして、ゼンセン同盟は多様な業界の労働者を支える重要な役割を果たしてきました。

さらに2002年には、日本化学・サービス・一般労働組合連合（CSG連合）や日本繊維生活産業労働組合連合会（繊維生活労連）などと統合し、全国繊維化学食品流通サービス一般労働組合同盟（UIゼンセン同盟、後のUAゼンセン）が設立されました。このような統合によりゼンセン同盟は一層強固な組織として、労働者の権利を守る活動を続けてきたのです。

ゼンセン同盟の活動は、日本の労働運動の中でも特に重要な位置を占めており、その歴史的な流れは今も多くの人々に影響を与えています。

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