ゼントラーディ軍の兵器

ゼントラーディ軍の兵器

『超時空要塞マクロス』とその派生作品群に登場する、巨人種族ゼントラーディが使用する兵器について解説します。

機動兵器

戦闘ポッド

歩兵部隊に配備される個人用兵器。地球人の感覚で例えるなら、「暗視装置などの各種機器を搭載した銃座付き装甲バイク」に近い存在です。陸戦を基本とし、歩行移動を主としますが、スラスターによるジャンプやホバリングも可能です。気密構造により、水中や無重力空間での戦闘にも対応します。コストパフォーマンスが重視されており、操作性と構造が単純であることが特徴です。

リガード

標準的なワンマン戦闘ポッド。プロトカルチャー銀河帝国分裂戦争初期に投入された機体であり、歩兵部隊に火力、防御力、機動力を付与するために開発されました。簡素な構造で高い運用性を誇り、ゼントラーディ軍に広く配備されています。50万周期前に改良が完了し、現在も大量生産が続けられています。

卵型の胴体と鳥のような脚部が特徴的です。胴体両側には推力偏向式熱核ロケットエンジンを搭載。コクピットは閉鎖型で、内部は狭く居住性は劣悪です。操縦は手動に頼る部分が多く、パイロットの疲労を招きやすい構造です。脱出装置は装備されていません。装甲強度は高くなく、バルキリーの格闘攻撃でも破壊可能です。しかし、構造が単純で故障率が低く、運用は容易です。

派生型:

標準型: ビーム砲2門と対人レーザー機銃2挺、対空レーザー機銃2挺を搭載した基本型。
小型ミサイル装備型: 対空レーザー機銃を外し、小型ミサイルポッドを搭載したタイプ。機動性の低下が少ないため、兵士からの評価は高いです。
大型ミサイル搭載型: 対空砲を外し、大型ミサイルを搭載したタイプ。過重により機動性が低下し、敵の標的になりやすいという悪評があります。
偵察型: 兵装を偵察装備に換装したタイプ。センサーやレーダーを搭載していますが、電力不足から性能を十分に発揮できていない可能性があります。

発展型:

新統合軍仕様: 白を基調とした塗装に統合軍マークを施した機体。
リガード改: ステルス性向上を目的とした多面体構成が特徴。短時間であれば空戦も可能です。
サリア・スペシャル: ビーム砲付き増速ブースターとグラージの両腕を装着し、火力と機動力を強化した機体。
一〇四式リガード: 2067年時点の最新生産バージョン。拡張性が高く、様々なバリエーションが存在します。
ZBP-106 一〇六式リガード: クァドランの腕部とバックパックを追加したタイプ。

グラージ

リガードの上位機種にあたるワンマン戦闘ポッド。主に指揮官用として運用されます。兵装が豊富で、ドッグファイトに優れています。オプションの空戦用大型ブースターを装着することで、重力下での高機動戦闘も可能です。

運用評価が高く、最盛期には多数が生産されましたが、ロイコンミ自動兵器工廠の攻撃により製造ラインが破壊されたため、希少な兵器となっています。コクピットはリガードよりも居住性が向上しており、操縦もワイヤーによる手動式の部分が多いものの、パイロットの疲労は軽減されています。

武装は両腕部に大口径と小口径のインパクトキャノン、上部に旋回式単装荷電粒子ビーム砲、胴体に対人レーザー機銃2基と小型ミサイルランチャーが左右に3基ずつ装備されています。

派生型:

空戦用大型ブースター装備型: 機体後部に大型ブースターを接続し、空戦能力を獲得したタイプ。ブースター本体にも多数のミサイルランチャーが追加されています。

発展型:

バリアブル・グラージ: 3段変形が可能な機体。
ネオ・グラージ: グラージの基本形状をガウォークとし、三胴形状のファイターへ変形する機体。
グラージ改: リガード改と同様の改造が施された機体。
VBP-1/VA-100 ネオ・グラージBis: 腕部にクローが追加され、エネルギー転換装甲やピンポイント・バリアも搭載された機体。
* スーパー・グラージ: 右腕がクァドランタイプのマニピュレーターと高速回転式3砲身レーザー・パルス・ガンに換装された機体。上部の超長距離荷電粒子ビーム砲が2門に増設されています。

バトルスーツ

クァドラン・ロー

女性兵士用の戦闘用パワードスーツ。

ヌージャデル・ガー

宇宙服と戦闘ポッドを混合させた大型パワードスーツ。宇宙空間での高い機動性と、優れた総合戦闘力を発揮します。運動性はリガードと比較して格段に向上しており、パイロットの疲労も軽減されています。

艦艇

ゼントラーディ軍の艦艇は、プロトカルチャーによって設計され、全自動兵器廠で建造されています。耐久性に優れた設計が施されており、多少の故障や損傷をものともせずに運用を続けることができます。艦内は徹底的に自動化されています。

1400km級 超巨大母艦

基幹艦隊を統率する司令長官が乗る超巨大母艦。移動宇宙要塞に近い存在です。

4000m級 中型艦隊指揮用戦艦

分岐艦隊の旗艦として使用される大型戦艦。高い実用性と頑強さを備えています。

3000m級 艦隊指揮用戦艦

師団級艦隊向けの旗艦用戦艦。艦体前半部が分離し、大気圏内に突入する機能を持っています。

3000m級 惑星揚陸強襲艦

多数の小型艇や戦闘ポッドを搭載する大型輸送艦。惑星への戦力投入の際に先陣を切ります。装甲の頑強さが高く評価されています。

2000m級 標準戦艦

ゼントラーディ軍の中核となる主力艦。多数の全自動兵器廠で建造され、配備数も最多です。

1500m級 中型砲艦

敵性惑星等の拠点攻略や艦隊後方からの火力支援を目的とした艦艇。艦体の前半分以上が上下に分割・展開し、強力なビームを発射します。

500m級 斥候艦

艦隊前衛で哨戒、斥候任務を司るピケット艦。小型で火力や耐久性も劣るため、偵察任務などに使用されます。

航空（航宙）兵器

空戦ポッド

大気圏内外両用の単座戦闘機。ゼントラーディ軍標準兵器の一つです。三角錐型の胴体に閉鎖型のコクピットを備えています。

大型降下ポッド

大気圏突入/離脱機能を持たないバトルポッドを輸送する大型宇宙往還機。12機のポッドを収容可能です。

ケルカリア

司令部偵察ポッド。高速を生かして単独で戦線後方深く侵入し、戦略・戦域偵察を行います。重装甲と大火力で身を守ります。

小型連絡艇

超大型母艦の艦内での移動や、艦同士の間の連絡・移動などに用いられる小型艇。

回収ポッド

損傷機や人員を回収するための作業ポッド。テナガエビのように長い2本のマニピュレーターを持っています。

生産施設

工場衛星

ゼントラーディ軍の兵器・兵士を自動生産する巨大プラント。銀河系各地で無数の施設が稼動しています。第一次星間大戦後、新統合軍は工場衛星奪取作戦を行い、戦力再建に役立てました。

『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』の登場兵器

ゴル・ボドルザー

ゼントラーディ軍第425基幹艦隊（ボドル基幹艦隊）の総旗艦。全幅600kmの巨大要塞で、艦首には強力な主砲「ゴルグ・ガンツ砲」を搭載しています。

重攻撃機

艦載砲を搭載可能な最小クラスの宇宙艇。高い機動力で敵艦へ接近し、対艦攻撃を行います。

地球との接触後に開発された兵器

フェイオス・バルキリー

反統合ゼントラーディ勢力によって開発された可変戦闘機。VFシリーズの技術を応用して作られています。

『超時空要塞マクロスII -LOVERS AGAIN-』の登場兵器

元ゼントラーディ軍の機体らしき兵器が登場。歌で洗脳されマルドゥーク軍の手先となっています。

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