ソコダラ科

ソコダラ科（Macrouridae）

ソコダラ科は、タラ目に属する魚類の多様な分類群であり、4亜科および38属、396種から構成されています。これはタラ目における最大のグループであり、その名前はギリシャ語の「makros（大きな）」と「oura（尾）」に由来しています。

形態的特徴

ソコダラ科の魚は、特に体が前後に長い形状をしており、尾部は細長い紐状で、尾鰭を欠いていることが多いです。これらの魚は、骨格レベルで尾部の構造が消失していることもあります。鰓条骨は6〜8本、服椎骨は10〜16本存在します。バケダラ亜科を除く多くの種では、背鰭が2つあり、背鰭の第2基と臀鰭は尾部付近で連続しています。顎には触覚のようなヒゲがあり、鱗は小さめです。さらに、発光器を持つ種もあり、これは肛門近辺に開口します。一般的には体長は最大80cm程度ですが、1.5mに達する種類も存在します。

生息環境と分布

ソコダラ科の魚は、ほぼすべての深海に生息し、その生息水深は大陸棚近くの100mから、海溝の深部では6,000mを越えるまでに及びます。多くの種は200〜2,000mの範囲に生息していると考えられています。これにより、彼らは深海底の生態系において重要な役割を果たしています。

分類体系

ソコダラ科は、口の開く位置や背鰭の数、形状に基づいて4つの亜科に分類されます。以下はその概要です。

アナダラ亜科

アナダラ亜科（Bathygadinae）は2属26種からなる、最も原始的なグループとされています。背鰭は2基あり、臀鰭よりも発達しています。熱帯から亜[[熱帯]]の中深層に広く分布し、最大で65cmになる種類がいます。

バケダラ亜科

バケダラ亜科（Macrouroidinae）は、背鰭が1基で、頭部は丸みを帯びています。熱帯から温帯の海底に生息し、全長は約35cm程度です。これは以前は独立のバケダラ科として分類されていました。

Trachyrincinae亜科

この亜科（Trachyrincinae）は、2属7種から構成されます。特徴としては、第2背鰭が第1背鰭のすぐ後ろに位置し、臀鰭よりもわずかに高いことが挙げられます。最大体長は60cmです。

ソコダラ亜科

ソコダラ亜科（Macrourinae）は、21属361種から構成され、多くの新種の発見が相次いでいます。この亜科は北極海を除く全海域に分布し、深海底の生態系において重要な役割を果たしています。種によっては発光器を持ち、体長が最大1.5mになることもあります。

代表的な属

以下の属は、ソコダラ科内に含まれる主なものです:

• - ムネダラ属 (Albatrossia)
• - トウジン属 (Coelorinchus)
• - ホカケダラ属 (Coryphaenoides)
• - ネズミダラ属 (Nezumia)

結論

ソコダラ科は、複雑な生態系においてその役割を果たしつつ、形態的にも多様性に富んでいます。これにより、科学的研究の対象としても価値があります。

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