ソニーモバイルディスプレイ

ソニーモバイルディスプレイ株式会社の概要

ソニーモバイルディスプレイ株式会社は、かつて存在した液晶ディスプレイの製造会社です。本社と工場は愛知県知多郡東浦町に位置し、主にデジタルカメラやビデオカメラ、携帯電話向けの小型液晶ディスプレイ（低温ポリシリコンLCD）を製造していました。

設立と合併

本会社は2007年12月1日に、ソニーと豊田自動織機の合弁企業であったエスティ・エルシーディとエスティ・モバイルディスプレイの2社が統合する形で設立されました。その際、ソニーが86%、豊田自動織機が14%の出資比率を持っていました。設立後は、ソニーの完全子会社となりました。

技術投資

2008年2月19日、ソニーモバイルディスプレイは有機ELパネル事業に220億円を投じることを発表し、新たな技術開発への取り組みを示しました。これにより、同社は液晶ディスプレイ市場において競争力を維持することを目指しました。

産業革新機構との連携

2011年11月15日、産業革新機構（INCJ）との連携が発表され、ソニー、東芝、日立製作所との協力のもと、新会社「ジャパンディスプレイ」の設立が決定しました。この新会社は、スマートフォンやタブレット端末向けの中小型ディスプレイ事業を統合することを目的としており、ソニーモバイルディスプレイもその統合対象に含まれました。

統合と消滅

2012年4月1日にジャパンディスプレイが事業を開始し、ソニーモバイルディスプレイはその関連会社として「株式会社ジャパンディスプレイウエスト」と改名されました。しかし、2013年4月1日にはジャパンディスプレイに完全に合併されて消滅しました。

歴史的な沿革

• - 1997年10月: エスティ・エルシーディ株式会社が設立されます。
• - 2002年1月: ISO 14001の認証を取得し、環境管理システムの整備に成功しました。
• - 2003年2月: ISO 9001の認証を取得し、品質管理が確立されます。
• - 2005年3月: エスティ・モバイルディスプレイ株式会社が設立されました。
• - 2007年12月: エスティ・エルシーディとエスティ・モバイルディスプレイが経営統合し、ソニーモバイルディスプレイ株式会社が誕生します。
• - 2010年4月1日: エプソンイメージングデバイス株式会社から事業資産を譲り受け、鳥取事業所を開設しました。
• - 2010年6月1日: 野洲事業所を京セラ株式会社に売却します。
• - 2012年4月1日: 日立ディスプレイズ株式会社、東芝モバイルディスプレイ株式会社と経営統合し、株式会社ジャパンディスプレイの傘下となります。
• - 2013年4月1日: ジャパンディスプレイに完全に合併され、会社としては消滅しました。

事業所

• - 本社: 愛知県知多郡東浦町
• - 鳥取事業所: 鳥取県鳥取市
• - 豊科オフィス: 長野県安曇野市（2011年に松本に移転し、ジャパンディスプレイ設立後2014年に閉鎖）
• - 厚木オフィス: 神奈川県厚木市

関連情報

ソニーモバイルディスプレイ株式会社は高い技術力を誇る企業でしたが、その経緯を経てジャパンディスプレイに統合されたことで、新たなビジョンと方向性を持つ企業が誕生しました。

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