ソラ (ゲーム会社)

有限会社ソラとプロジェクトソラの概要

有限会社ソラは、日本においてゲームソフトウェアの開発を行う企業です。この会社は、著名なゲームデザイナー桜井政博が設立しました。ソラの設立は、彼が『大乱闘スマッシュブラザーズX』の開発オファーを受けたタイミングにさかのぼります。当初、任天堂内での開発を進めるべきとも考えられましたが、さまざまな事情から新たなオフィスの立ち上げが選択されました。

桜井は、ゲームアーツからの支援を受け、他の企業との契約を交渉するために有限会社ソラを設立しました。もともとゲームアーツが提供した人材によってサポートを受ける形で、『スマブラX』の制作が進められました。さらに、任天堂の宮本茂の紹介によって、ゲームアーツとの関係が強化されました。

2008年までに、ソラには多くのスタッフが在籍しましたが、実際の正規スタッフは非常に限られており、主に契約社員でした。桜井自身とそのアシスタントが中心となり、『週刊ファミ通』のコラムや著書にも彼らの活動が記述されています。

ソラの社名には「空のように自由であること」という由来があるとされ、桜井は「他のメーカーとは異なる自由な形を目指している」と説明しました。彼が自身のYouTubeチャンネルでも語っているように、ソラは桜井が独立してから、単独で他社と契約するために設立されました。社員は基本的に桜井しかおらず、法人格を持ちながらも株式をやりとりするつもりはないと述べています。

桜井は、組織として会社を立ち上げることで自らが経営に忙殺されることを懸念し、非常に少数の構成を選択しました。新たにゲーム制作に取り組む際、生まれる契約は主に契約社員の雇用に関するもので、他社で開発に関わる際にはその企業への勤務形態に移行します。

ゲーム制作が決まると、桜井はそのプロジェクトに徹底的に専念し、報酬はゲームが完成するまで発生しません。これにより、開発メンバーを抱える企業側への負担を軽減し、利益が発生する前にリスクを共有する仕組みとなっています。一方で、制作途中でプロジェクトが中止となった場合、桜井への報酬は発生しないリスクもあります。しかし彼は、こうした方針を楽しんでいる様子を伺わせています。

プロジェクトソラの設立

株式会社プロジェクトソラは、2009年に設立された日本のゲームソフトウェア開発会社で、主に任天堂との共同が進められました。プロジェクトソラの設立は、桜井政博が引き続き『大乱闘スマッシュブラザーズX』の開発に関与した後に生じたもので、特徴的な点は契約社員による開発体系です。この新会社は「スマブラではないゲームを製作するための特殊なプロジェクト」とされており、任天堂とのパートナーシップが色濃く反映されていました。

プロジェクトソラは、設立当初から次世代ハード用タイトルの開発を視野に入れていました。桜井は、次世代携帯ゲーム機であるニンテンドー3DS向けに、新たなゲームを制作する計画を立て、同時に、新たなプロジェクトとして『新・光神話 パルテナの鏡』を発表しました。

このプロジェクトは、創立当初からその活動が極秘を保たれていましたが、特に注目を集めたのはE3での発表時期でした。以降は、桜井自身の構想が進化し、『スマブラ』の新作はバンダイナムコのメインスタッフによって開発されることが発表されました。

しかし、2012年にプロジェクトソラは解散し、その詳細が明らかになる中で、桜井は人事や集まった人材の多様性による問題点を挙げ、独自の反省として活動を続けました。こうした背景をもって、桜井は新たな道を模索し続けることで、ゲーム産業における重要な役割を果たし続けています。

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