タイソン・ロス

タイソン・ロス：球歴と投球スタイル

タイソン・ウィリアム・ロス（Tyson William Ross, 1987年4月22日 - ）は、アメリカ合衆国カリフォルニア州バークレー出身の元プロ野球選手（投手）。右投右打。

プロ入り前

カリフォルニア大学バークレー校在学中の2007年には、パンアメリカン競技大会のアメリカ代表に選出されています。

2008年のMLBドラフト2巡目（全体58位）でオークランド・アスレチックスから指名を受け、プロの道へ進みました。

オークランド・アスレチックス時代

2010年にメジャーデビューを果たし、リリーフとして起用。その後、AAA級への降格や故障に悩まされる時期もありましたが、2011年には先発としてクオリティ・スタートを記録するなど、才能の片鱗を見せました。

サンディエゴ・パドレス時代

2012年オフにサンディエゴ・パドレスへ移籍。2013年シーズン途中から先発に定着し、防御率3.17、125回で119奪三振を記録。2014年には初の完投・完封勝利を達成し、オールスターゲームにも選出（辞退）されるなど、エースとしての地位を確立しました。この年は13勝14敗、防御率2.81、195奪三振と好成績を収めました。2015年も10勝を挙げ、防御率3.26、212奪三振と安定した成績を残しました。

2016年は開幕投手を務めたものの、右肩痛に悩まされ、シーズンを終えることとなりました。

テキサス・レンジャーズ時代

2017年にテキサス・レンジャーズへ移籍しましたが、故障の影響もあり、結果を残すことができませんでした。

パドレス復帰、そしてカージナルス、タイガースへ

2017年オフにパドレスへ復帰。2018年にはセントルイス・カージナルス、デトロイト・タイガースと渡り歩き、それぞれでプレーしました。

ジャイアンツ傘下、そして現役引退へ

2020年はサンフランシスコ・ジャイアンツとマイナー契約を結びましたが、メジャー昇格は叶わず。2021年には古巣レンジャーズと契約しましたが、登板することなく現役を引退しました。

プレースタイル

タイソン・ロスの投球スタイルは、スライダーを主体とするグラウンドボーラーです。平均球速86mph（約138km/h）のスライダーに加え、最速98.4mph（約158km/h）のツーシーム、フォーシームを織り交ぜ、打者を打ち取ります。特に、右打者に対してはスライダーで三振を奪い、ツーシームで内野ゴロを打たせるのが得意でした。独特の投球フォームは、スカウトから上半身に頼りすぎていると指摘されることもありましたが、コーチと共にフォームの修正に取り組み、その結果、奪三振率が向上しました。メジャー通算のゴロ率は56%と高く、被本塁打が少ないのも特徴です。

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