タマラ・ロホ

タマラ・ロホのバレエキャリア

タマラ・ロホ（Tamara Rojo）は、1974年5月17日生まれのスペイン出身の著名なバレエダンサーです。彼女のキャリアは、並外れた才能と献身によって築かれ、特に2000年から2013年にかけて、イギリスのロイヤル・バレエ団でのプリンシパルとしての活躍が際立っています。さらに2012年からはイングリッシュ・ナショナル・バレエ団（ENB）の芸術監督を兼任し、リード・プリンシパルとしても重要な役割を果たしています。

来歴

ロホはカナダのモントリオールで生まれましたが、わずか4ヶ月で両親の母国であるスペインに移り住みました。バレエを始めたのは5歳からで、10歳の時にはマドリードにあるヴィクトール・ウラーテ・バレエ学校に入校。16歳でウラーテのバレエ団と契約し、同団で彼女は数々のバレエ作品を踊ることになります。

1994年にはパリ国際ダンス・コンクールで金賞と特別賞を受賞し、彼女の名は広まりました。その後、1996年にはスコティッシュ・バレエ団に移籍し、1997年にはイングリッシュ・ナショナル・バレエ団に加わります。1998年1月にはプリンシパルに昇格し、本格的なバレエキャリアがスタートします。

2000年7月、負傷中のダーシー・バッセルの代役としてロイヤル・バレエ団の『ジゼル』に出演。この公演がきっかけとなり、同年の秋にはロイヤル・バレエ団にプリンシパルとして移籍することになります。特に、黒人ダンサーのカルロス・アコスタとのパートナーシップで知られる数々の名作を演じ、彼女の存在感を際立たせました。

タマラ・ロホは、マリインスキー・バレエやミラノ・スカラ座バレエ団、チューリヒ・バレエ、リトアニア・バレエ、キューバ国立バレエ団など、世界中の名だたる舞台でゲスト出演し、多くの観客を魅了しています。さらに、マドリードのフアン・カルロス王大学では舞踊学の学士号と舞台芸術の修士号を取得するなど、学業面でも優秀な成果を収めています。

人物像

ロホは、ロイヤル・バレエ団の中では小柄で、一般的なバレエダンサーのイメージとは一線を画しています。長身のダンサーたちが増える中で、彼女のふっくらとした体格は特異な存在感を放っています。黒髪と美しい瞳に加え、卓越したテクニックと個性的な演技スタイルは、観客に強い印象を与えています。

芸術監督としての任務を務めるENBでは、日々多忙なスケジュールをこなしつつ、バレエ団の発展に寄与しています。彼女のプロフェッショナリズムと情熱は、若いバレエダンサーたちにとっても大きな手本となっています。

受賞歴

タマラ・ロホは、その輝かしいキャリアにおいて多くの受賞歴をもっています。1994年のパリ国際ダンス・コンクールでの金賞、1996年のイタリアうクリティクス賞、2001年のシャリントンズ賞最優秀女性ダンサー、2002年の英国ダンス批評家協会最優秀女性ダンサー賞など、数々の栄誉を手にしています。これらの受賞は、彼女のバレエに対する深い情熱と卓越した技術の証です。

タマラ・ロホの活躍はバレエ界において語り継がれ、今後も彼女の影響力は続くことでしょう。

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