タラバ州

タラバ州：ナイジェリアの自然の宝庫

タラバ州は、ナイジェリア東部に位置し、その豊かな自然から「国への自然の贈り物」とも呼ばれています。1991年にゴンゴラ州から分離して成立したこの州は、多様な地形と民族構成が特徴です。

地理

タラバ州は、北はバウチ州とゴンベ州、東から南にかけてカメルーンのアダマワ州などと国境を接し、西はベヌエ州、北西はナサラワ州とプラトー州に隣接しています。ベヌエ川が州を南北に流れ、その南岸に広がる肥沃な土地が州の大部分を占めています。南東部には標高1,800mのマンビラ高原が広がり、カメルーンとの国境にはナイジェリア最高峰のチャパル・ワッディ山がそびえ立っています。

気候は地域によって異なり、南部は低木林、北部は草原が広がっています。ベヌエ川には、カメルーン山地を源流とするドンガ川、タラバ川、イビ川などの支流が流れ込み、豊かな水資源を育んでいます。

経済

タラバ州の経済は農業が中心です。コーヒー、茶、ラッカセイ、綿花などが換金作物として栽培され、トウモロコシ、米、ソルガム、雑穀、キャッサバ、ヤムなどの食用作物も豊富に生産されています。マンビラ高原ではウシ、ヒツジ、ヤギの放牧が盛んに行われ、ウサギやブタも家畜として飼育されています。また、河川沿岸では漁業も重要な産業となっています。

伝統的な産業も息づいており、陶磁器、織物、染色、マット、彫刻、刺繍、鍛冶などが、地域住民の生活を支えています。

住民

タラバ州は多様な民族が共存する州としても知られています。シャンバ族、ムムイェ族、マンビラ族、ウルクム族、フラニ族、ジュンクン族、ジェンジョ族、クテブ族、イチェン族、ティヴ族、ンドロ族など、様々な文化を持つ人々が暮らしています。これらの民族は、それぞれの伝統や言語を守りながら、タラバ州の豊かな文化を形成しています。

地方行政区

タラバ州は16の地方行政区 (LGA) に分かれています。これらの行政区は、地域住民の生活に密着した行政サービスを提供し、州全体の発展を支えています。

タラバ州は、その美しい自然景観、多様な民族文化、そして豊かな農業資源により、ナイジェリアの中でも独特な魅力を放つ州です。今後の発展が期待される地域と言えるでしょう。

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