タリビー (ガトー級潜水艦)

タリビー (USS Tullibee, SS-284)

タリビーは、アメリカ海軍の潜水艦であり、ガトー級に属する艦船です。艦名は北米に生息する魚、シスコの通称であるタリビーに由来しています。タリビーは、第二次世界大戦中に数回の哨戒任務を遂行し、その後、戦没から16年後に新たに「タリビー (SSN-597)」として再就役しました。

艦歴

タリビーは1942年の4月1日にカリフォルニア州ヴァレーホのメア・アイランド海軍造船所で起工し、11月11日に進水されました。その後、艦長チャールズ・F・ブリンデュク少佐のもと、1943年2月15日に正式に就役しました。初めての出航は5月8日で、ハワイへ向かいましたが、訓練中には多くの空気漏れが発生し、計2回もドック入りを余儀なくされます。

第1の哨戒 (1943年7月 - 9月)

タリビーは7月19日、初の哨戒任務でカロリン諸島へと向かいます。7月28日に輸送船を発見するも攻撃は果たせず、その後も待ち伏せや魚雷攻撃を試みるも様々な困難に直面します。最終的には、8月22日に特設運送船「会昌丸」を撃沈するという成果を上げました。行動を終え、9月6日にミッドウェー島に帰投します。

第2の哨戒 (1943年9月 - 11月)

9月28日からの2回目の哨戒では、東シナ海での活動が始まりました。10月14日には「峯風型駆逐艦」に護衛された第105船団を攻撃し、陸軍輸送船「志かご丸」を沈めることに成功。また、沖永良部島では民間施設に砲撃を行うなど、様々な戦果を記録した後、11月16日には真珠湾に帰還しました。

第3の哨戒 (1943年12月 - 1944年2月)

タリビーの3回目の哨戒では、マリアナ諸島方面のウルフパックに参加し、敵潜水艦との接触や輸送船に対する攻撃を行いましたが、思うような成果を出すことはできませんでした。2月10日の帰投後、タリビーは58日の行動を終えました。

第4の哨戒と喪失 (1944年3月)

1944年3月5日、タリビーは4回目の哨戒任務に出発し、9日後にミッドウェー島で燃料補給を行いました。3月26日に接触した輸送船団への攻撃を実施するも、発射された魚雷の一つが自艦に戻り、同艦は沈没してしまいます。生き残った艦員は捕虜として救助され、その後、終戦後に解放されることとなりました。

タリビーは1944年7月29日に除籍され、その後「永遠の哨戒」と位置づけられています。戦功により、3個の従軍星章を受章しました。タリビーの物語は、戦争の悲劇と勇敢な行動を物語っています。

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