タリム

タリム (Trym) について

タリム、またの名をカイ・ヨニー・モサケルは、1974年生まれのノルウェー出身のヘヴィメタルミュージシャンです。音楽シーンにおいて、彼の名前はエンペラーやザイクロンといったバンドと共に知られています。タリムは、ドラム演奏においてジャズの影響を強く受けており、高速のドラミングにダブル・ベース・ドラムによるブラストビートを駆使するスタイルが特徴です。また、タトゥー・アーティストとしても活動しており、その多才な才能を発揮しています。

初期の経歴

タリムの音楽キャリアは、ノルウェーのブラックメタルバンド、エンスレイヴドで始まりました。1991年からバンドに参加し、デモテープやEPの制作に関わりました。特に1994年にリリースされた1stアルバム『Vikingligr Veldi』や、2ndアルバム『Frost』には彼のドラムが登場しています。しかし、1995年に彼はエンスレイヴドを脱退しました。このバンドは、その後メンバーのほとんどが投獄され、活動を休止することになります。

その後、タリムは活動を再開し、エンペラーに加入しました。エンペラーは、当時活動を休止していましたが、タリムが加入することで再起動します。彼は、EP『Reverence』以降の作品に参加し、その後、1998年にはエンペラーのギタリストであるサモスと共に新たなバンド、ザイクロンを結成しました。ザイクロンは、エンペラー解散後の彼の主要なプロジェクトとなり、2010年まで活動を続けました。

その他の活動

タリムはその活動の中で、Paganizeというクラシックメタルバンドでも演奏しましたが、現在の活動状況については不明確です。さらに、2007年にはエンペラーのメンバーとともにアニメ「Metalocalypse」に出演し、キャラクターの声を提供するなど、多方面での活動を広げていきました。

加えて、タリムはエジプト人アーティストのナデル・サデックのシークレット・プロジェクトにも参加し、スティーヴ・タッカーによって書かれた楽曲のドラムパートを担当しました。また、アビゲイル・ウィリアムズの1stアルバム『In the Shadow of a Thousand Suns』では、ほとんどのドラムパートを担当し、セッションプレイヤーとしても力を発揮しています。

映画制作のキャリア

最近では、タリムはプロデューサーとして映画制作にも携わるようになりました。2012年には、長年の友人であるStacy Paul Rugelyと共にフィーチャー映画を扱うプロダクションを設立し、映画製作者やミュージシャンとしての地位を確立してきました。

エンペラー再結成とタリム

エンペラーは2014年に再結成されることが決定しましたが、タリムはそのプロジェクトには参加せず、前任のドラマーであるファウストが再びメンバーとして加入することとなりました。タリムの独自のスタイルと影響は、彼が参加してきたバンドやプロジェクトを通じて、ヘヴィメタルミュージックの発展に寄与していると言えます。

参加バンド一覧

• - Emperor
• - Enslaved
• - Imperium
• - Satyricon (ライヴセッション 2004)
• - Shadow Season
• - Paganize
• - Ceremony
• - Zyklon
• - Abigail Williams (アルバムセッション)

タリムの音楽的探求と多様な活動は、ファンや業界関係者から高く評価されており、彼の存在は今後のヘヴィメタルシーンにおいても重要な役割を果たすことでしょう。

もう一度検索