ダイハツ・ロッキー

ダイハツ・ロッキー（ROCKY）

ダイハツの小型SUV、ロッキーは1990年に初代が発売されて以来、長年にわたり人気を得てきました。初代ロッキーは2ドアのスタイルと本格的なオフロード性能を備えたライトクロカンSUVとして登場し、その後2002年まで販売されていました。このモデルは当時のSUV市場においては数少ない選択肢とされましたが、競合車両との厳しい競争に直面し、販売成績は芳しくない時期もありました。

初代モデル（F300S型）について

初代のF300S型ロッキーは、レジントップの取り外し可能な3ドアボディと1600ccのガソリンエンジンを搭載していました。エンジンは105馬力を発揮し、5速マニュアルと4速オートマチックのトランスミッションから選択できました。駆動方式は、パートタイム4WDとフルタイム4WDの2つが用意されており、後者は高い走行安定性を提供していました。

設計上の工夫として、ロッキーはパートタイムのトランスファーを使用し、オフロード走行でも優れた性能を発揮しました。特に後半の1994年にトヨタRAV4が市場に登場すると、競争が激化し、ロッキーはその立ち位置を失ってしまいます。しかし、1990年代後半には一定のファン層を確保し続け、2002年に販売が終了しました。

2代目モデルの登場（A20#S型）

約17年のブランクを経て、ロッキーは2019年に現行モデルとして再デビューしました。今回のモデルは5ドアのクロスオーバーSUVで、ダイハツの新プラットフォーム「DNGA」を採用しています。これにより、コンパクトなサイズながらも高い居住性と荷室スペースを兼ね備えています。

全長は初代モデルより大型化したものの、全高を抑えた設計により、運転のしやすさを実現しました。エンジンは1.0 L 直列3気筒ターボに変更され、「D-CVT」と呼ばれる新しいトランスミッションを採用しています。特に2021年にはハイブリッドモデルも追加され、環境性能とともに走行性能も向上しました。

安全技術と先進機能

現行モデルでは「スマートアシスト」などの先進的な安全機能が搭載されており、運転支援機能も充実しています。ブラインドスポットモニターやリアクロストラフィックアラートなどの機能も追加され、運転の安心感を高めています。さらに、ダイハツコネクトサービスにより、スマートフォンとの連携も可能になり、利便性が増しました。

車名の由来と市場展開

「ロッキー」という名前は、北アメリカのロッキー山脈に由来しており、海外市場でもその名の下で展開されていました。欧州市場では異なる名称の「フェローザ」として販売されたこともあります。このように、ロッキーは歴史的にも特徴的なモデルとして位置づけられ、現在も多くの人に支持されています。

まとめ

ダイハツ・ロッキーは、初代モデルから現在に至るまで同社の小型SUVとして多くのファンを魅了し続けています。オフロードの楽しさから日常使いに適した実用性まで、様々な機能が詰まったモデルです。今後の進化にも期待が寄せられており、ダイハツのさらなる挑戦が注目されています。

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