ダブル立直

ダブル立直（ダブリー）

ダブル立直とは、麻雀において特定の条件が満たされた場合に成立する役の一つであり、通常の立直よりも高い翻数を得られる特別な技術です。この役は、親が配牌、子が最初のツモによって聴牌した際に成立し、その後の初打で立直を宣言することで達成されます。この場合、得られる翻数は通常の1翻ではなく2翻となります。ただし、立直を宣言する前に副露や暗槓が含まれると、ダブル立直にはならず、通常の立直として扱われます。ダブル立直は他にも「二重立直」や「W立直」、「両立直」とも呼ばれ、特に略してダブリーと称されることが多いです。一部の地域、特に関西では「リーチリーチ」と省略され「リーリー」と呼ばれることもあります。

ダブル立直の成立条件

ダブル立直が成立するケースは珍しく、通常は親が配牌の段階で、または子が最初のツモで聴牌になる場合です。たとえば、親の配牌または子の第一ツモ時点で両門待ち（2つの牌の待ち）であると、多くの場合、迷わずダブル立直をかける選択が推奨されます。しかし、時には待ち牌が少なかったり、高得点を見込める手作りを優先することもあります。具体的な事例としては、待ち牌がドラや他の有望な牌で、ダブル立直を選ばずに手を進める戦略が考えられます。これにより、ツモ次第で高い役を狙うチャンスが広がります。

ダブル立直の確率

ダブル立直は、戦略やどのような牌を引くかに影響されるため、確率的には非常に珍しい役です。具体的には、4人がプレイする麻雀において、親は1433分の1、子は12319分の1の確率で初めて聴牌する可能性があります。この状況から更に和了牌を引いた際の確率はさらに低く、特に天和が成立する確率は約33万分の1という非常に珍しい機会です。

同時成立と流局

初巡での流局とダブル立直が同時に発生した場合、流局が優先されます。この場合、例えば南家がダブル立直をかけた直後に、別の家が九種九牌を宣言した場合、九種九牌が優先され流局となります。同様に、四風連打のケースでもダブル立直が発生した場合、こちらが優先されるため、注意が必要です。ダブル立直をかけたプレイヤーのリーチ棒は供託扱いになります。

歴史的背景

ダブル立直の起源は昭和初期のアルシーアル麻雀にさかのぼります。その当時、現在のダブル立直に当たるルールは「立直」として知られていました。この時代、立直は配牌時のみに宣言が可能でしたが、戦後に局の途中でもテンパイを宣言する「途中リーチ」が考案されたことにより、立直という用語は変更されました。これにより、本来の立直が「ダブル立直」という名前で区別されるようになったのです。名称の由来については、約2倍の翻数から来ているか、本来のリーチと途中リーチの複合によるものとされています。

最後に

麻雀におけるダブル立直は、ただの役以上に戦略と計算を伴うものであり、経験によってその価値を見極めることが求められます。この役を活かすことができれば、勝利へと繋がる可能性を秘めています。

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