ダボ

ダボとは

ダボ（太枘、駄枘）とは、木工事や石工事において、木材や石材同士を接合する際に使用される小さな部材です。接合面の両方に穴をあけ、そこにダボを差し込むことで、部材間のずれを防ぎます。英語では「dowel」、ドイツ語では「Holzdübel」と呼ばれています。

ダボ構造

ダボを用いた接合方法は「ダボ構造」と呼ばれます。接合する木材や石材に、ダボと同じ大きさの穴（ダボ穴またはほぞ穴）をあけ、そこにダボを差し込んで接合します。

ダボ構造は、ほぞ継ぎなどの伝統的な継ぎ構造に比べると強度がやや劣ります。そのため、DIYなどの用途では、酢酸ビニル系接着剤（木工用ボンド）などを併用して強度を高めることが一般的です。しかし、ダボ構造は加工が容易であるため、木製の量産家具などに広く用いられています。

棚受としてのダボ

本棚などの家具では、ダボが棚板を支えるための棚受として利用されることがあります。ダボを差し込むことで、棚板を安定して設置することが可能です。

棚受用ダボには、木製のほか、金属製やプラスチック製のものがあります。形状も、単なる円柱状のものから、ねじ込み式のもの、棚と接する部分が平らに加工されたものなど、多種多様です。これにより、様々なニーズに対応した棚の構造を構築できます。

目隠しとしてのダボ

ダボは、加工のために木材に空いた穴を隠すためにも用いられます。例えば、ビス止めをする際に、板の表面にダボと同じ径の穴をあけ、その中にビスを打ち込んでからダボを打ち込むことで、ビス穴を隠すことができます。

その後、ダボの飛び出た部分を切り取り、鉋やサンドペーパーで表面を平らに仕上げることで、見た目を美しく保つことができます。これにより、ネジ穴などの接合部を目立たなくし、家具の完成度を高めることができます。

ダボの利用シーン

ダボは、その使いやすさから、DIYの現場でも頻繁に利用されます。木材同士の接合だけでなく、棚の設置、家具の補修など、様々な場面で活用されています。また、ダボは手軽に入手できるため、DIY初心者にも扱いやすい部材です。

まとめ

ダボは、木材や石材を接合する際に、ずれを防ぎ、強度を高めるための重要な部材です。その多様な使い方から、家具の製造からDIYまで、幅広い分野で活躍しています。ダボ構造は、加工の容易さから量産家具に適しており、棚受や目隠しとしても利用されています。ダボは、接合技術において、その利便性と多様性から欠かせない存在と言えるでしょう。

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