ダマスカス大学

ダマスカス大学について

ダマスカス大学（University of Damascus）は、アラビア語では「جامعة دمشق」と呼ばれ、シリアの首都であるダマスカスに位置しています。この大学は、シリア国内で最も古く、規模の大きい教育機関として知られています。1880年代・1900年代初頭に設立された医学校や法学校を起源としており、1923年にこれらを統合してダマスカス大学が創立されました。大学は、教育の質や国際交流の促進に力を入れており、特にアラブ世界におけるアラビア語履修者のための教育プログラムを提供することで、外国からの留学生に人気があります。

歴史の歩み

大学の名は1958年に改名され、これ以前は「シリア大学」と呼ばれていました。アレッポ大学が設立された後、ダマスカス大学に改称されました。その後、1996年に東京外国語大学との交流協定を結び、国際的な連携を強化する努力もしてきました。さらに、2002年には人文学部に日本語学科が設立され、日本文化の理解や言語学習を支援する場が整備されました。

学部情報

ダマスカス大学は、多様な学問分野を扱う16の学部を有しています。主な学部には以下のようなものがあります：

• - 文学・人文科学部
• - 土木工学部
• - 法学部
• - 理学部
• - 教育学部
• - シャリーア学部
• - 経済学部
• - 歯学部
• - 薬学部
• - 農学部
• - 美術学部
• - 建築学部
• - 情報学部
• - 電気機械工学部
• - 政治学部
• - 医学部

これらの学部は、異なる専門領域における教育研究を行なっており、学生は自身の興味やキャリアに応じて多様な学問を学ぶことができます。特に工学や医療、社会科学の分野でのカリキュラムは、実践的な能力を養うことを目的としており、実習や卒業研究に力を入れています。

卒業生の活躍

数多くの有名な卒業生がダマスカス大学の出身です。例えば、パレスチナ自治政府の大統領であるマフムード・アッバース、シリア大統領のバッシャール・アル＝アサド、またシリア副大統領で外相だったファールーク・アッ＝シャルアなどが挙げられます。加えて、著名な詩人アドニスも同大学の卒業生であり、文学界において高く評価されています。

また、ジェンダーやセクシュアリティに関する研究を専門とするニマト・ハフェズ・バラザンギを始め、様々な分野で活躍する若手研究者や専門家を輩出しています。これらの卒業生たちは、国内外で様々な職業に従事し、それぞれの領域で重要な役割を果たしています。

まとめ

ダマスカス大学は、シリアのみならずアラブ世界広しといえども重要な教育機関であり、その長い歴史と多様な学部・コースは、多くの学生に支持されています。今後も国際的な視野を持った教育を通じて、地域社会や国際的な舞台での活躍が期待される大学です。

もう一度検索