ダリー・ランドリアンテフィー

ダリー・ランドリアンテフィーは、1977年2月23日マダガスカルのアンタナナリボ出身の女子プロテニス選手です。彼女はマダガスカルから登場した最初の本格的なプロテニス選手として、長きにわたり活躍しました。

身長165cm、体重60kg。右利きで、バックハンド・ストロークは両手打ちです。シングルス自己最高ランキングは44位を記録しています。

生い立ちと初期のキャリア

マダガスカルは、アフリカの南東に位置する人口約1800万人の島国です。スポーツ教育者の父親と、言語学の教授である母親のもとに生まれたランドリアンテフィーは、8歳の時から喘息の治療のためにテニスを始めました。それまではクラシック・バレエを習っていたという経歴を持ちます。

1991年11月から女子テニスツアーの下部組織の大会に出場し始め、1992年のバルセロナ五輪でオリンピックに初出場を果たしました。

WTAツアーと4大大会への挑戦

1994年6月、イギリスのイーストボーン大会でWTAツアーのイベントに初出場。1995年の全豪オープンでは、予選3試合を勝ち抜き、マダガスカルの選手として初の4大大会本戦進出を果たし、本戦でも3回戦に進出しました。その後、全仏オープンとウィンブルドンでは予選で敗退しましたが、全米オープンで本戦初出場を果たしています。

1996年のアトランタ五輪では、マダガスカルのオリンピック代表選手として旗手を務めました。しかし、女子シングルス1回戦では第8シードの伊達公子に敗れています。同年の全米オープンで初の3回戦進出を果たし、第2シードのモニカ・セレシュに挑戦しました。1996年はすべての4大大会でシングルス本戦に出場し、彼女のテニスキャリアにおいて好調な年となりました。

フェドカップでの活躍

1997年には、マダガスカルの女子テニス国別対抗戦・フェドカップに初出場。シングルス6戦全勝・ダブルス2戦全勝という素晴らしい成績を記録しました。チームには彼女の姉妹の1人であるナターシャ・ランドリアンテフィーも加わりました。しかし、マダガスカルは2000年を最後にフェドカップから遠ざかっています。

2000年代の復帰と引退

2002年全仏オープンで、5年ぶりに4大大会本戦の舞台に戻ってきました。予選を勝ち抜き、本戦ではセリーナ・ウィリアムズとの2回戦まで進出。2003年の全仏オープンでも初の3回戦進出を果たしています。しかし、3回戦ではジュスティーヌ・エナン＝アーデンに敗れました。

2004年アテネ五輪で、3度目のオリンピック出場を果たしました。2005年には2つの女子ツアー大会で準決勝に進出し、世界ランキング50位以内に入るという快挙を成し遂げました。

2006年1月、全豪オープンの1回戦でアクグル・アマンムラドワに敗れた試合を最後に現役を引退しました。

4大大会の成績

全豪オープン: 3回戦進出（1995年）
全仏オープン: 3回戦進出（2003年）
全米オープン: 3回戦進出（1996年）
ウィンブルドン選手権: 最高1回戦

ダリー・ランドリアンテフィーは、マダガスカルのテニス界に大きな足跡を残した選手として、記憶されることでしょう。

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